ラデク・バボラーク

モーツァルト/セレナード第10番「グラン・パルティータ」
CD(EMI TOCE-55788)

モーツァルト/セレナード集
1.セレナード第10番変ロ長調K361
     「グラン・パルティータ」
2.セレナード第11番変ホ長調K375

 ベルリン・フィルハーモニー管楽アンサンブル
 アルブレヒト・マイヤー(オーボエ)(1&2)
 ドミニク・ヴォーレンヴェーバー(オーボエ)(1&2)
 ヴェンツェル・フックス(クラリネット)(1&2)
 ヴァウター・ザイファルト(クラリネット)(1)
 マンフレート・プライス(バセットホルン)(1)
      〃       (クラリネット)(2)
 ディーター・ヴェルテ(バセットホルン)(1)
 シュテファン・シュヴァイゲルト(ファゴット)(1&2)
 ヘニング・トローク(ファゴット)(1&2)
 ラデク・バボラーク(ホルン)(1)
 ファーガス・マクウィリアム(ホルン)(1)
ステファン・デ・レヴァル・イェジエルスキ(ホルン)(1&2)
 サラ・ウィリス(ホルン)(1&2)
 ヤンネ・サクサラ(コントラバス)(1) 
 録音 2005年4月18〜21日)

 世代交代したベルリン・フィルハーモニー管楽アンサンブルによるモーツァルトのセレナード集です。
 モーツァルトのセレナード第10番「グラン・パルティータ」は別名「13管楽器のためのセレナード」とも言われますが、13番目の楽器はコントラバスになります。この作品は7つの楽章からなる大きな組曲ということから「グラン・パルティータ」と名づけられますが演奏時間は47分という大曲です。
 第1楽章は序奏に続くアレグロ・モルトの華やかな響きがベルリン・フィルらしいです。第2楽章:メヌエットの美しい響きも調和がとれて素晴らしいです。第3楽章アダージョはこのアンサンブルの絶妙な響き、第4楽章のメヌエットは力強い演奏です。第5楽章のロマンスはアダージョからアレグロになります。整然とした演奏が流れます。第6楽章は主題と変奏、クラリネットに主題が歌われます。そしてオーボエの演奏がありますが、これがモーツァルトのフルート四重奏第3番ハ長調K285bの第2楽章にも使われています。この演奏では楽器のバランスが完ぺきで同じ曲とは思えないほどです。第7楽章:フィナーレの楽しい雰囲気はモーツァルトの求めたセレナードやディヴェルティメントの特徴でもありましょう。フルートの入らない響きはやわらかです。
 セレナード第11番変ホ長調はオーボエ、クラリネット、ホルンとファゴットが2本づつの八重奏で、5つの楽章で構成されています。ベルリン・フィルハーモニー管楽アンサンブルの整然とした演奏は全曲を通して素晴らしいものです。


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