ラデク・バボラーク

マーラー/子供の不思議な角笛、他(2020)

CD(ANIMAL MUSIC ANI 099-2)

マーラー/作品集
1.「子供の不思議な角笛」より
  1)少年鼓手
  2)無駄な骨折り
  3)歩哨の夜の歌
  4)魚に説教するパドヴァの聖アントニウス
  5)ラインの伝説
  6)原光
2.花の章〜交響曲第1番ニ長調「巨人」
   (1893年版)より第2楽章
3.「子供の不思議な角笛」より
  7)この世の営み
  8)この歌を作ったのは誰?
  9)高き知性への賛歌
  10)トランペットが美しく鳴り響くところ
  11) 天上の生活
  12) 3人の天使がやさしい歌を歌う
4.アダージェット〜交響曲第5番嬰ハ短調より
              第4楽章
  編曲:ラデク・バボラーク(1,2&4)、
  ラデク・バボラーク&トマーシュ・イレ(3)

 カテジナ・クネジコヴァー(ソプラノ)(1-2,3-7〜12)
 マルケータ・ククロヴァー(メゾ・ソプラノ)(1-4〜6)
 アダム・プラチェトカ(バリトン)(1-1〜3)
 ラデク・バボラーク・オルケストリーナ
 ミラン・アル=アシャブ(ヴァイオリン)
 マルティナ・バチョヴァー(ヴァイオリン)
 カレル・ウンテンミュラー(ヴィオラ)
 ハナ・バボラコヴァー(チェロ)
 アダム・ホズィーレク(コントラバス)
 ヤナ・ブロシュコヴァー(オーボエ&
          イングリッシュホルン)
 ペトル・ヴァラーシェク(クラリネット&
           バス・クラリネット)
 オンドジェイ・ロスコヴェツ(ファゴット)
 ラデク・バボラーク(ホルン)
 カデジナ・ ヤヴールコヴァー(ホルン)
 ロマン・ポコルニー(フルート)(1&2)
 ルカーシュ・ディートリヒ(クラリネット)(1&2)
 イジー・ホウデク(トランペット)(1&2)
 ペトル・サライカ(テューバ)(1-1)
 ズデニェク・クラウダ(ピアノ)(3)
 ロクサナ・ヘドレル(ハープ)(1-1,3)
 カテジナ・エングリチョヴァー(ハープ)(2&4)
 ダヴィト・ジェホシュ(打楽器)
 ペトル・ホルプ(ティンパニ)
  録音 2020年10月23&24日
   チェコ、ノウゾフ、ソノ・レコーズ

 ラデク・バボラークが指揮するラデク・バボラーク・オルケストリーナによるマーラーの編曲作品です。「子供の不思議な角笛」全曲と交響曲第1番「巨人」から「花の章」と、交響曲第5番嬰ハ短調からアダージェットを編曲して演奏しています。
 「子供の不思議な角笛」から6曲はバボラークの編曲です。第1曲「少年鼓手」はティンパニとホルンに始まってバリトン独唱になります。バボラークのホルンがきれいに響きます。第2曲「無駄な骨折り」はソプラノに始まり、やがてバリトンとの二重唱になります。第3曲「歩哨の夜の歌」はバリトン独唱になります。番兵の歌になりますのでトランペットも入ります。第4曲「魚に説教するパドヴァの聖アントニウス」はメゾ・ソプラノの独唱になります。クラリネットとホルンで美しい主題も歌われます。第5曲「ラインの伝説」もメゾ・ソプラノの独唱になります。きれいな演奏です。ホルンも歌います。第6曲「原光」は交響曲第2番の第4楽章にも使われている名曲です。これもメゾ・ソプラノの独唱になります。オーケストラの響きも素晴らしいです。
 「花の章」は交響曲第1番ニ長調「巨人」の1893年版では第2楽章になっていました。トランペットが活躍する楽章です。バボラークによる編曲です。ホルンに始まり、トランペットが明るく歌います。そして木管の美しい主題が歌われます。
 「子供の不思議な角笛」から次の6曲はラデク・バボラークとトマーシュ・イレの編曲です。第7曲「この世の営み」はソプラノ独唱になります。第8曲「この歌を作ったのは誰?」もソプラノ独唱になります。オーケストラと共に楽しい作品です。第9曲「高き知性への賛歌」もソプラノ独唱になります。木管とホルンがきれいに響きます。第10曲「トランペットが美しく鳴り響くところ」はソプラノ独唱になります。ここでも木管とホルンがきれいに響きます。後半にはヴァイオリンと木管がきれいに響きます。第11曲「 天上の生活」はソプラノ独唱になります。この曲は交響曲第4番の第4楽章にも使われます。ソプラノの美しい歌謡が光ります。オーケストラも良い響きです。第12曲「3人の天使がやさしい歌を歌う」もソプラノ独唱になります。やや速めのテンポで元気そうに歌います。オーケストラも華やかな響きできれいに歌います。ここではピアノも入ります。これは見事な演奏です。
 「アダージェット」は交響曲第5番嬰ハ短調の第4楽章になります。ラデク・バボラークの編曲による演奏です。冒頭からハープと弦楽と共にバボラークのホルンがきれいに響きます。この楽章は原曲が弦楽とハープによるものですが、ここにホルンが入ればというバボラークの気持ちがよく表れた編曲です。素晴らしい演奏です。


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