クリストフ・エス

シャヒトナー/ブルレスケ 〜テノール・ワーグナーテューバのための(2019)
CD(Solo Musica SM-313)

シャヒトナー/ブラスと鍵盤のための音楽
1.トロンボーンのためのモノローグ (2018)
2.自然/粘土/踊り〜ナチュラル・トランペット、
         ナチュラル・ホルンとピアノのための
3.パシフィコ賛歌〜4手ピアノのための (2014)
4.C管トランペットのためのエチュード(2004)
5.ラプソディ 第1番「憧れ」〜ピアノのための
6.ラプソディ 第2番「ファクタークラン」
           〜ピアノのための
7.ブルレスケ
  〜テノール・ワーグナーテューバのための
8.ザンメルズーリウム 第1番
    〜4本のトランペットのための(2016/2017)

ウーヴェ・シュローディ(トロンボーン)(1)
マシュー・ザドラー(トランペット 他)(2、4&8)
ルーカス・リューディッサー(ナチュラルホルン)(2)
ヘンリー・ボナミー(ピアノ)(2、3&6)
ヨハネス X.シャヒトナー(ピアノ)(3)
ローリアン・フォロニアー(ピアノ)(5)
クリストフ・エス(テノール・ワーグナーテューバ)(7)
パウル・ヒューブナー(トランペット、フリューゲルホルン(8)
マシュー・ブラウン(トランペット、フリューゲルホルン)(8)
ティロ・シュタインバウアー
        (トランペット、フリューゲルホルン)(8)
録音 2019年1月13〜16日

 ヨハネス X.シャヒトナー(1985〜)はドイツの作曲家です。金管楽器とピアノのための作品集です。世界初録音になります。
 「トロンボーンのためのモノローグ」は2018年に書かれた無伴奏トロンボーンのために書かれた作品です。エチュードのようでありながら多彩なテクニックを使う難曲のようです。スライドトロンボーンならではの魅力があります。
 「自然/粘土/踊り」はナチュラル・トランペット、ナチュラル・ホルンとピアノのための作品です。2008年の作品で5つのインヴェンションと3つの間奏曲になっています。冒頭はトランペットとホルンで華やかに始まり、間奏曲にピアノの弦をはじく音、叩く音が入って驚きます。「アリア」ではトランペットとナチュラルホルンの穏やかな響きが流れます。次のインヴェンションではピアノの弦を叩くような音が混じってきます。独特の響きが面白いです。後半のテンポが速い部分もよい響きです。ユニークな作品です。
 4手ピアノのための「パシフィコ賛歌」は2014年に書かれた作品。作曲者シャヒトナーとボナミーの2人による演奏で息の合った演奏、迫力もあります。
 「C管トランペットのためのエチュード」は2004年に書かれた作品。フラッタータンギングや閉止音など多彩なテクニックを要する作品です。
 ラプソディ 第1番「憧れ」はピアノのための作品で2015年に書かれました。フォロニアーのピアノ演奏は表現力が豊かで、この作品の奥深い響きを出しています。
 .ラプソディ 第2番「ファクタークラン」はピアノのための作品で2018年に書かれました。ボナミーのピアノ演奏はこれもよい響きです。ピアノの魅力的な音が流れます。
 「ブルレスケ」は無伴奏テノール・ワーグナーテューバのための作品で2010年に書かれました。演奏はドイツのホルン奏者クリストフ・エスが多彩なテクニックを使いながら演奏しています。フラッタータンギングも使います。高音域はまさにホルンの音です。さすがにこれは素晴らしい演奏です。
 「ザンメルズーリウム 第1番」は4本のトランペットのための作品で2016〜17年に書かれました。トランペットとフリューゲルホルンが使われています。9つの楽章で構成されています。第1楽章ではヒューブナーがマウスピースだけで音を出すという面白い趣向があります。第2楽章は4本のトランペットが響きます。第3楽章にはピッコロトランペットが登場します。第4楽章は4本のトランペットがきれいな和音を奏でます。第5楽章は2本のトランペットがにぎやかに演奏します。第6楽章はブラウンのトランペット独奏で朗々と歌われます。第7楽章は2本のトランペットがミュートで弱奏のため聞き取りにくいほどです。第8楽章はフリューゲルホルンによる演奏ですが、最初から息を吹きだす音がきこえます。やがて四重奏になります。ロングトーンが続きます。第9楽章は4本のトランペットが演奏します。ピッコロトランペットも使われ、ここでは華やかなトランペットが響きます。楽しい作品です。


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