クリストフ・エス
|
|
CD(GENUIN GEN18618)
シューベルト/八重奏曲ヘ長調Op166、D803
〜2つのヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、
コントラバス、クラリネット、ホルンと
ファゴットのための
マルクス・クルシェ(クラリネット)
ダニエル・モーアマン(ファゴット)
クリストフ・エス(ホルン)
アレクサンドラ・ヘングシュテベック(コントラバス)
アマリリス四重奏団
グスタフ・フリーリングハウス(ヴァイオリン)
レナ・ヴィルト(ヴァイオリン)
レナ・エッケルス(ヴィオラ)
イヴ・サンドゥ(チェロ)
録音 2011年12月8〜11日
シューベルトの八重奏曲は演奏に1時間もかかる大曲で室内アンサンブルのための交響曲といえます。1824年に書かれており「未完成」と「ザ・グレート」の間になります。シューベルトはホルンを大切にした曲が多いのですが、この曲にも重要なメロディーを吹かせています。
第1楽章は前奏のアダージョから緊張感のあるアンサンブが聞かれます。続くアレグロでは素晴らしいアンサンブルが聞かれます。ヴァイオリンとクラリネットが良い響きで歌います。続くホルンが勢いのある見事な演奏をしています。このアンサンブルは素晴らしい演奏を聞かせてくれます。後半の緊張感には圧倒されます。この楽章では同じ音型が楽器を変えてなんども繰り返されます。コーダはファゴットに始まって主題が各楽器に受け継がれながらホルンのソロで終わります。第2楽章:アダージョはクラリネットで始まる穏やかな雰囲気がきれいです。そしてクラリネットとヴァイオリンの対話がまた美しいです。中間部では緻密なアンサンブルが素晴らしい。エスのホルンとフリーリングハウスのヴァイオリンとの対話がまたきれいです。
第3楽章:アレグロ・ヴィヴァーチェは快活なスケルツォですフリーリングハウスのリードするアンサンブルの見事な演奏はこの楽章の美しさを改めて感じます。クラリネットの歌に感動します。ユニゾーンの響きがきれいです。トリオも素晴らしい演奏で勢いがあります。第4楽章:アンダンテは主題と7つの変奏曲、「ロザムンデ」の間奏曲を思わせるような主題に始まります。クラリネットとヴァイオリンの変奏が素晴らしい響きです。クラリネット、ファゴットとホルンの変奏も絶妙です。エスの吹くホルンの変奏が素晴らしいです。そして絡むヴァイオリンもまた良い響きです。続くチェロの変奏も良い響きです。変化に富んだ7つの変奏曲は名作といえましょう。
第5楽章:メヌエットはこの曲の中でも最も美しいといえる楽章です。クラリネットの美しい主題が流麗に歌われ弦楽器、ホルンに受け継がれていきます。クラリネット、ファゴット、弦楽器のユニゾーンの美しい響きもあって、優雅なメヌエットです。ファゴットのあたたかい響きが素晴らしいです。第6楽章:アンダンテ・モルト〜アレグロはシューベルトの音楽の美しさがあります。劇的な響きの前奏に続くアレグロはオーケストラのような素晴らしいアンサンブルです。この演奏は絶賛ものです。
演奏時間61分15秒。 |
|
|
|