ラデク・バボラーク

ロゼッティ/ホルン協奏曲集
CD(ARTENOVA 74321 92764 2)

ロゼッティ/ホルン協奏曲集
1.ホルン協奏曲変ホ長調(Kaul dest)
2.ホルン協奏曲ホ長調(Kaul V:45)
3.ホルン協奏曲変ホ長調(Kaul V:35)
4.ホルン協奏曲変ホ長調(Kaul V:40)

  ラデク・バボラーク(ホルン)
  ヨハネス・メーズス指揮
   バイエルン・カンマー・フィルハーモニー
   録音 2001年11月12〜14日

 バボラークのロゼッティはニ短調KaulV:43を2度と変ホ長調KaulV:36を録音していますが、この4曲はロゼッティのホルン協奏曲では世界初録音でした。未だに他に録音がありません。現在ロゼッティのホルン協奏曲(ソロ)は11曲聴くことができますが、この4曲は大変貴重な録音となります。
 この4曲を聴くとロゼッティの特徴がよくわかり聞いたことのあるようなフレーズや和音がよく出てきます。1曲目のホルン協奏曲変ホ長調(Murray C43Q/Kaul dest)真作か疑問のようですが作風はロゼッティそのものです。第1楽章のカデンツァが大変きれいです。
 2曲目のホ長調(KaulV:45)は華やかな響きの作品です。第1楽章では展開部で短調に転調しています。ここでもカデンツァの見事な演奏があります。3曲目の変ホ長調(Kaul V:35)は第2番変ホ長調KaulV:36に似た序奏ですが、主題は大変きれいでハイトーンが使われています。カデンツァでも高音から低音まで使う見事な演奏です。第3楽章は親しみやすい主題のロンドです。
 4曲目の変ホ長調(Kaul V:40)は楽しい雰囲気の序奏を聞くとわくわくしてきます。このアルバムの中では最もよくできた作品と思います。それだけに演奏は難しいでしょう。音域の広さ、リズムの多彩さ、主題の美しさと飽きさせないでしょう。なおこの曲にはカデンツァが入りません。第3楽章ロンドも楽しい曲です。


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