ヘルマン・バウマン

ヘルマン・バウマン/アダージョとアレグロ/プライベート・レッスン
DVD(harmonia mundi HMD-9909033)

ヘルマン・バウマン/プライベート・レッスン

1.シューマン/アダージョとアレグロOp70
2.ベートーヴェン/ホルン・ソナタOp17
3.   〃   /歌劇「フィデリオ」より
4.プリューガー/インペート
5.モーツァルト/ホルン協奏曲第2番より第3楽章
  ヘルマン・バウマン(ホルンと指導)
  生徒:パウル・ファン・ゼルム他
   1990年放送映像

フランスの放送局「La Sept」が放映した音楽番組「ルソン・パティキュリエ(個人レッスン)」のDVD化です。ホルンの講師がバウマンでバウマンの演奏と生徒へのレッスンが収録されています。
 1の「アダージョとアレグロ」は最初にバウマンがアダージョ全曲を吹きます。(ピアノはルドガー・マックスザイン)次に生徒のカエターノ・グラノドス=コネホへのレッスン(ピアノはルーシー・サムソン)があります。細かい指導によって上達する様子が伺えます。最後にバウマンの模範演奏によるアレグロ全曲があります。
 2のベートーヴェンのホルン・ソナタはナチュラルホルンのレッスンです。生徒はアンジェラ・エームケ(ピアノはルーシー・サムソン)大変難しい楽器ですが、バウマンが唇慣らしにモーツァルトの40番のメヌエットのホルンの1節を吹いています。ベートーヴェンのソナタでは右手の細かい使い方を指導するところがわかりやすく、また歌い方の指導など興味深いです。
 3のベートーヴェンの歌劇「フィデリオ」のホルンパートのレッスンは3人のホルン・アンサンブルが聞かれます。バウマンが指揮しています。生徒はエックハルト・シャール、アンジェラ・エームケ、カエターノ・グラノドス=コネホの3名です。
 4のプリューガーの「インペート」は現代作品ですが、この曲のレッスンを受けていたのがパウル・ファン・ゼルムでした(ピアノはルーシー・サムソン)。後にオランダ放送フィルの首席になっています。大変演奏の困難な作品で楽譜が映っていますが大変な曲です。ゲシュトップや重音などレッスンを受ける様子がよくわかります。バウマンの模範演奏がまた凄いです。右手の使い方を教える様子を後ろから撮影していますからわかりやすいです。
 5のモーツァルトのホルン協奏曲第2番から第3楽章はバウマンのホルンで、こちらはエッセン・フォルクヴァング室内管弦楽団のレッスンでした。その中でヴァイオリンが中間部に「キャッキャッキャ」と弾く部分はナチュラルホルンならこのようにこもった音になるという風に実際にバウマンが吹いてみせました。モーツァルトの茶目っ気を出した部分です。このレッスンのあとはヴァイオリンの音が違っていました。最後に途中からですが通し演奏があります。


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