ペーター・ダム

ヒンデミット/ホルン協奏曲(1981)
LP(ETERNA 8 27 797)

ヒンデミット/協奏曲集
1.トランペット、ファゴットと
    弦楽のための協奏曲(1949)
2.ホルン協奏曲(1949)
3.クラリネット協奏曲(1947〜49)

 ルートヴィヒ・ギュトラー(トランペット)(1)
 エッカルト・ケーニヒシュテット(ファゴット)(1)
 ペーター・ダム(ホルン)(2)
 ハンス=デトレフ・レヒナー(クラリネット)(3)
 ヘルベルト・ケーゲル指揮
  ドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団
   録音 1982年(1&3)
       1981年(2)

 ヒンデミットの管楽器のための協奏曲集です。
 トランペット、ファゴットと弦楽のための協奏曲は1949年の作品です。3つの楽章で構成され、第1楽章:アレグロ・スピリトーソは穏やかに始まります。トランペットのソロが入ってすぐにファゴットのソロが対話するかのように入ります。弦のピツィカートが時折入ります。第2楽章はモルト・アダージョの長い楽章です。弦楽の響きの良さ、そして明るいトランペットのソロがきれいです。ファゴットも穏やかに歌います。第3楽章はヴィヴァーチェの短い楽章で、トランペットとファゴットが細かいフレーズを目まぐるしく歌って終わります。
 ホルン協奏曲は1949年にデニス・ブレインのために書かれました。3つの楽章で構成されています。第1楽章はモデラートの速さによります。前奏のあとに明るく流麗な主題が演奏されます。ブレインのようにダムが流麗な演奏をしています。短い楽章です。第2楽章は「速いテンポで」演奏するハイテンポで軽快な楽章です。ブレインが好みそうな主題です。ダムの流麗な演奏も素晴らしいです。第3楽章は「大変遅いテンポで」演奏します。ダムのホルン・ソロは明るく雄大な響きでこの長い楽章を演奏しています。中間部のオーケストラは盛り上がります。後半のホルンが雄大な響きで素晴らしいです。
 クラリネット協奏曲は1947〜49年の作品です。4つの楽章で構成されています。第1楽章は冒頭から壮大な響きに始まります。ホルンや管楽器の主題が歌われてからクラリネットのソロが始まります。編成が大きいようでクラリネットが目立たないところがあります。第2楽章は速いテンポの短い楽章です。管楽器の演奏とクラリネットのソロが絡みます。第3楽章は穏やかなテンポで演奏されます。ここはクラリネットのソロが抒情的に歌われます。ここでもオーケストラの響きは大きくなります。後半ではクラリネットのソロがよく響きます。第4楽章は速めのテンポでクラリネットのソロが始まります。ここもオーケストラの間奏は大きい音量で響きます。通常演奏されるクラリネット協奏曲とはイメージが異なりますが面白い作品です。


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