福川 伸陽

R・シュトラウス/ホルン協奏曲第2番変ホ長調
CD(TOMATONE  Vol.5)

1.R・シュトラウス/ホルン協奏曲第2番変ホ長調
2.ベートーヴェン/交響曲第3番変ホ長調Op55
                    「英雄」

  福川 伸陽(ホルン)(1)
  鈴木 優人指揮
  横浜シンフォニエッタ
  録音 2014年10月18日
    横浜、フィリアホール

 横浜シンフォニエッタは2005年に設立された室内オーケストラです。山田和樹が音楽監督、鈴木優人が2013から首席指揮者です。
 NHK交響楽団の首席ホルン奏者福川伸陽によるリヒャルト・シュトラウスのホルン協奏曲第2番は大変滑らかな冒頭の主題が実に素晴らしい。これほど流麗なホルンソロはなかなか聴けません。当代きってのホルンの巨匠になりました。レガート、スラーの巧みなことは素晴らしいもので、ここまできれいに生演奏でできるものかと感心します。第2楽章の穏やかで優雅なホルンもまた素晴らしい演奏です。第3楽章のロンドもまた滑らかです。強弱のメリハリもしっかりとつけてこの楽章も大変素晴らしい演奏です。これは絶賛したい演奏です。
 ベートーヴェンの交響曲第3番「英雄」は鈴木優人の指揮で、室内オーケストラによる演奏です。第1楽章の提示部をリピートしています。大きなオーケストラのような響きではありませんがまとまりの良いオーケストラです。展開部では管楽器の響きがはっきりと聞こえてきます。コーダのホルンはよい響きを出しています。第2楽章は足取りのよい葬送行進曲です。展開部も厚みがあります。第3楽章はスケルツォの快適な演奏とトリオのホルン三重奏の響きの良さは素晴らしいものです。フィナーレは冒頭から厚みのある良い響きで変奏曲がきれいです。展開部もよくまとまっています。ポコ・アンダンテからの演奏も厚みがあって見事な演奏を繰り広げています。コーダではホルンが吠えるような響きで圧倒的です。最後の4分音符もしっかり伸ばしていました。


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