エルヴェ・ジュラン

プーランク/ホルンとピアノのためのエレジー
CD(NAXOS 8.553614)

プーランク/室内楽作品集
1.カンタータ「仮面舞踏会」
2.動物の詩集、またはオルフェの行列
3.マックス・ジャコブによる4つの詩
4.ニグロ狂詩曲
5.コカルド(リボンの結び目)
6.ホルンとピアノのためのエレジー
7.ギターのためのサラバンド

  フランク・レギュエリネル(バリトン)(1〜4)
  ジャン・ドレクルーズ(テノール)(5)
  アレクサンドル・タロー(ピアノ)(1、4&6)
  ジャン=マルク・フィリップス(ヴァイオリン)(1、2&4)
  ティボー・ヴュー(ヴァイオリン)(2&5)
  ザビーネ・トータン(ヴィオラ)(2&4)
  フランソワ・グローベン(チェロ)(1、2&4)
  セルジュ・クリチェフスキ(オーボエ)(1)
  オリヴィエ・ドワーズ(オーボエ)(3)
  セリーヌ・ヌシ(フルート)(2&4)
  フィリップ・ベルノール(フルート)(3)
  ロナルド・ファン・スペンドンク(クラリネット)
  アンドレ・モワザン(クラリネット)(3)
  マリー・ゴンドー(バスーン)(1)
  ローラン・ルフェーヴル(バスーン)(2)
  フィリップ・アノン(バスーン)
  マルク・バウアー(コルネット)(1)
      〃   (トランペット)(3)
  ギィ・トゥーヴロン(トランペット)(5)
  エルヴェ・ジュラン(ホルン)(6)
  ジャック・モージェ(トロンボーン)(5)
  ピエール・ラニオウ(ギタ−)(7)
  フランソワ・リヴァラン(打楽器)(1)
  パスカル・ドラージュ(打楽器)(5)
  アレクサンドル・タロー(打楽器)(5)
  ピエール=ミシェル・デュラン指揮(1)
  録音 1995年10月〜1997年10月

 フランスの演奏家によるプーランクの室内楽作品です。1〜5までは室内楽を伴奏にした歌曲集で声楽作品ですがこのアルバムでは室内楽作品に入れています。
 カンタータ「仮面舞踏会」はバリトン独唱でピアノを含む8人の奏者による伴奏です。マックス・ジャコブの詩に曲をつけたもので6つの曲で構成されています。打楽器が入りますので賑やかです。
 「動物の詩集、またはオルフェの行列」もバリトン独唱で、弦楽四重奏とフルート、クラリネットとファゴット(バスーン)が伴奏になります。ギョーム・アポリネールの詩に曲をつけたもので6つの小品で構成されています。
 「マックス・ジャコブによる4つの詩」はバリトン独唱で、フルート、オーボエ、クラリネット、トランペットとファゴット(バスーン)が伴奏になります。ホルンを使わないところがプーランクらしいです。
 「ニグロ(黒人)狂詩曲」は1917年18歳の時の作品。マココ・カングルーの詩に曲をつけたものです。バリトン独唱にピアノと弦楽四重奏、フルートとクラリネットが伴奏になります。5つの楽章で構成され、第3楽章だけに間奏曲として歌が入ります。
 「コカルド(リボンの結び目)」はテノール独唱でヴァイオリン、トランペット、トロンボーンと2人の打楽器奏者という風変わりな編成です。
 「ホルンとピアノのためのエレジー」は1957年に事故死した名ホルン奏者「デニス・ブレインの思い出に」として作曲されました。冒頭にブレインの激しい動きの主題、そして衝突を思わせるグリッサンドがあります。あとは哀歌としての長い葬送の音楽になります。エルヴェ・ジュランはフランス放送フィルの首席奏者でバルボトゥやカザレに師事した名手です。明るく伸びやかなホルンはここでも見事な演奏をきかせてくれます。
 「ギターのためのサラバンド」はプーランク唯一のギター作品で1960年の作曲です。ピエール・ラニオウの演奏はバロック時代のリュートを思わせる素晴らしい響きを出しています。


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