リチャード・バーディック

リチャード・バーディック/ホルンとピアノのための作品集
CD(I Ching Music CD1)

バーディック/ホルンとピアノのための作品集
1.イントラーダOp117
2.シンフォニア第5番Op113
3.ソナタOp23
4.マネシツグミ・ソナタOp68
5.ホルン、ピアノとテープのための「むせび」

  リチャード・バーディック(ホルン&ピアノ)
   録音 2001&2011年

 リチャード・バーディック(1961〜)はカリフォルニア生まれのアメリカのホルン奏者で、たくさんのホルン作品を作曲しています。このアルバムはホルンとピアノのための作品を集めたものです。ピアニストの名前が記載されていないところをみるとピアノも演奏してるようです。まさに自作自演です。
 イントラーダは2分30秒ほどの小品。アルバムの「序奏」として演奏されています。続く「シンフォニア第5番」は6分足らずの小品ですがピアノとホルンが作り出す物語のようにも感じられます。
 ソナタOp23は短いホルン作品ででソナタという名の小品です。ソナタ形式というわけでもなく、ホルンで自由に音形を吹くものです。
 マネシツグミ・ソナタ(Macking Bird Sinata)は物まねをする鳥「マネシツグミ」を題材にしています。恐らくメシアンの黒ツグミにインスピレーションを感じたのでしょう。4つの楽章からなり第1曲はピアノがメシアン風です。あとの楽章はホルンが鳥の歌を歌うかのように聞こえます。
 ホルン、ピアノとテープのための「むせび(Wailing)」は嘆きを表すような音楽です。4つの楽章からなり、ピアノと電子音が暗い響きを出しています。バーディックのホルンは深く暗い響きを出していて雰囲気がピッタリです。第2楽章「アンダンテ」では冒頭で電子音をバックにホルンを吹いていて神秘的です。第3楽章も同様で、チェンバロの伴奏のように聞こえます。第4楽章「ヴァーチェ」は冒頭のフレーズがまるで「アルルの女」の「キャリヨン」を聞いているかのようで面白いです。


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