デニス・ブレイン
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CD(ANDROMEDA ANDRCD5065)2枚組
デニス・ブレイン/トリビュート
CD1
モーツァルト/ホルン協奏曲全集
1.ホルン協奏曲第1番ニ長調K412&514
2.ホルン協奏曲第2番変ホ長調K417
3.ホルン協奏曲第3番変ホ長調K447
4.ホルン協奏曲第4番変ホ長調K495
5.ホルン協奏曲第3番変ホ長調K447
CD2
6.R・シュトラウス/ホルン協奏曲第2番変ホ長調
7.ヒンデミット/4本のホルンのためのソナタ
8.ベートーヴェン/ホルン・ソナタヘ長調
9.シューマン/アダージョとアレグロOp70
10.デュカス/ヴィラネル
11.マラン・マレ/ル・バスク
デニス・ブレイン(ホルン)(1〜11)
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮
フィルハーモニア管弦楽団(1〜4)
ハンス・ロスバウト/南西ドイツ放送交響楽団(5)
ジェンキンス/BBCウェールズ管弦楽団(6)
デニス・ブレイン・ホルン四重奏団(7)
デニス・マシュー(ピアノ)(8)
ジェラルド・ムーア(ピアノ)(9)
ウィルフリッド・ペアリー(ピアノ)(10&11)
録音 1953年11月12、13&23日(1〜4)
1953年5月6日(5)
1951年2月5日(6)
1956年1月5日(7)
1944年2月21日(8)
1952年4月22日(9)
1957年8月24日(10&11)
デニス・ブレインのモーツァルトは明るく甘いトーンで聴く者をうっとりさせます。このように美しいモーツァルトはありません。ホルンを聴くならやっぱりブレインです。
ホルン協奏曲第1番の冒頭からとてもホルンとは思えないような柔らかな音が響きます。ホルン協奏曲第3番とホルン協奏曲第4番のカデンツァの歯切れ良さ、低音から高音までにくいまでの安定した音色と音量、タンギング、レガート、滑らかな演奏・・・・はたしてブレインを越えるホルン吹きがいるかどうか・・・。私はホルン協奏曲第2番の演奏がとても好きで、特にロンドのうまさがたまりません。
ロスバウト指揮のホルン協奏曲第3番は第1楽章の冒頭でドーソードーの下降音を吹いていません。珍しいことです。それからの演奏はブレインのモーツァルトになります。これほど滑らかなホルンはないでしょう。オーケストラの美しさも素晴らしいものです。カデンツァは5月4日と同じです。第2楽章:ロマンスの美しいホルンの響き、第3楽章の歯切れ良さと甘い音色はたまりません。感動的な演奏です。
R・シュトラウスのホルン協奏曲第2番は1951年の録音で唯一のライヴですが、まだラウーのピストンホルンのようです。ブレインの速いフレーズが見事です。第3楽章の最後で拍手をカットしてプッツン切れているのが気になりますが、演奏は見事なものです。なおピッチが半音高くなっています。
ヒンデミットの4本のホルンのためのソナタは初録音でした。4本のホルンによるアンサンブルの素晴らしい演奏が聴かれます。
ベートーヴェンのホルン・ソナタは1944年のSP録音ながらも古さを感じさせない名録音です。今なおお手本となる名演です。
シューマンのアダージョとアレグロは1952年のスタジオ録音でジェラルド・ムーアとの共演でした。この名曲の伝説的な名演です。
ヴィラネルといえばジェラルド・ムーアとの1952年盤が有名ですが、このライヴもさすがです。最後でやや危ない音がありますがよい演奏です。
ル・バスクはブレインが初めて録音した小品です。今でも人気のあるアンコール作品になっています。
なお、CDにはデュカスの「ヴィラネル」とマラン・マレの「ル・バスク」が1954年録音と記載されていますが、1957年8月24日の間違いです。このCDでは拍手がカットされていました。 |
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