アレック・フランク=ゲミル

モーツァルト/ホルン協奏曲全集(2023)
CD(BIS BIS-2635)

モーツァルト/ホルン協奏曲全集
1.ホルン協奏曲第1番ニ長調
  第1楽章:アレグロ K.412(1791)、
  第2楽章:アダージョK.211(1775)
  第3楽章:ロンド.:アレグロ K.514(1791)
2.ホルン協奏曲第2番変ホ長調K.417(1783)
3.ホルン協奏曲第3番変ホ長調K.447(1787)
4.ホルン協奏曲第4番変ホ長調K.495(1786)
5.ホルン協奏曲第0番変ホ長調
  第1楽章:アレグロK.370b 
  第2楽章:ロンド. K.371 (1781)

 アレック・フランク=ゲミル(ホルン)
 ニコラス・マギーガン指揮
  スウェーデン室内管弦楽団
  録音 2023年5月22〜26日
 エレブルー・コンサートホール(スウェーデン)

 アレック・フランク=ゲミルのホルンでモーツァルトのホルン協奏曲全集です。
 ホルン協奏曲第1番ニ長調は第2楽章としてヴァイオリン協奏曲第2番の第2楽章を編曲してホルンで演奏しています。第1楽章はホルンがきれいな演奏です。オーケストラもよい響きです。時々即興的にトリルが入ります。フランク=ゲミルのホルンは素晴らしい演奏です。第2楽章としてヴァイオリン協奏曲第2番の第2楽章をフランク=ゲミルとスティーヴン・ロバーツが編曲してホルンで演奏しています。この演奏はきれいなものです。最初からホルン協奏曲として演奏していてもよさそうです。カデンツァもきれいに入ります。第3楽章ロンドはスティーヴン・ロバーツ補筆完成版です。きれいな演奏です。オーケストラも見事な演奏です。ホルンは完璧で、短いカデンツァが挿入されます。見事な演奏です。
 ホルン協奏曲第2番変ホ長調は明るく美しいホルンの響きが大変きれいです。第1楽章のホルンは表現力が豊かです。時折ゲシュトップ音が入っています。装飾音も入ります。これが素晴らしい演奏です。第2楽章のホルンはスラーもレガートも大変きれいな演奏です。装飾音も入ります。第3楽章のロンドは速めのテンポで見事な演奏をしています。短いカデンツァも入ります。後半も快適なホルンです。きれいなホルン演奏です。
 ホルン協奏曲第3番も滑らかで美しいホルンできれいな演奏です。展開部のきれいな演奏も見事です。再現部では即興も入ります。カデンツァはオリジナルで長いものです。低音からハイトーンまであって、これは素晴らしい演奏です。第2楽章:ロマンツェは優しさあふれるホルンが響きます。ここでも即興が入ります。ゲシュトップ音も入ります。第3楽章はきれいな響きのホルンで軽快な演奏です。即興も入って見事な演奏でした。最後に短いカデンツァも演奏しています。
 ホルン協奏曲第4番は厚い響きの序奏がきれいです。ホルンのソロは安定した美しい響きでハイトーンまで見事な演奏です。展開部から再現部もきれいな演奏です。即興も入ります。カデンツァはオリジナルの長いものです。低音からハイトーンまで使う大変素晴らしい演奏です。第2楽章のロマンツェはオーケストラの美しい演奏とホルンの美しい響きがマッチしたきれいな演奏です。装飾音も入ります。第3楽章のロンドは滑らかで軽快な演奏が素晴らしいです。装飾音やゲシュトップ音も入ります。コーダ前に短いカデンツァが入ります。見事な演奏です。
 ホルン協奏曲第0番変ホ長調の第1楽章K370bはアレグロでスティーヴン・ロバーツ復元版です。ホルンがきれいな演奏です。モーツァルトの初期の作品です。見事な演奏です。第2楽章:ロンド変ホ長調もスティーヴン・ロバーツの補筆完成版で、昔のロンドとは違って提示部が入ります。フランク=ゲミルのホルンは滑らかで素晴らしいモーツァルトです。カデンツァもまた素晴らしい演奏です。
これは素晴らしいアルバムです。


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