マーティン・ハックルマン

ホルンとピアノのための作品集
CD(自主制作)

1.マスネ/タイスの瞑想曲
2.ラインベルガー/ホルン・ソナタ変ホ長調Op178
3.フロビル/ホルン・ソナタ変ホ長調Op21
4.バーバー/7つの歌(ハックルマン編)
  1)聖イタの幻想Op29−3
  2)十字架へのはりつけOp29−5
  3)Solitary Hotel(人里離れたホテル)Op41−4
  4)雨が降ったOp10−1
  5)世捨てへのあこがれOp29−10
  6)白鳥 Op27−2
  7)この輝く夜にきっとOp13−3
5.ワイルダー/ホルンとピアノのための組曲

  マーティン・ハックルマン(ホルン)
  ケリー・カー・ハックルマン(ピアノ)
  録音 2006年4月
 
  ハックルマンのソロ・アルバムです。マスネ(1842〜1912)の「タイスの瞑想曲」はヴァイオリン作品であまりにも有名ですがホルンで吹くのは初めて聴きます。中音域を使いながら穏やかに吹くととても良い雰囲気になります。ホルンで吹くのもよいものです。
 ラインベルガー(1839〜1901)の「ホルン・ソナタ変ホ長調」は豪快な演奏が多いのですが、ハックルマンは繊細な面から音作りしており、叫ぶのではなく語りかけるような演奏です。これも名演です。
 エミル・フロビル(1901〜1987)はチェコの作曲家です。ホルン・ソナタは1942年の作品でバボラークなどの録音があります。第1楽章「アニマート」、第2楽章「レント」、第3楽章「ヴィヴァーチェ」で構成されています。ハックルマンの演奏は協奏曲のように流麗な演奏です。物語を感じさせるもので現代作品のイメージはありません。「レント」の雰囲気豊かな演奏が素晴らしい。
 サミュエル・バーバー(1910〜1981)の「7つの歌」はバーバーの歌曲から7作品を選んでハックルマンがホルンのためにアレンジしたものです。3曲目の「Solitary Hotel(人里はなれたホテル)」はアルバムのタイトルにもなっています。第6曲「白鳥」は水面を泳いだり高く飛んだりする様子が思い浮かぶ名作です。
 アレク・ワイルダー(1907〜1980)の「ホルンとピアノのための組曲」はアメリカのホルン奏者ジョン・バロウズのために書かれた作品で5つの小品の組曲です。第1曲で使われるゲシュトップの使い方が魅力で親しみやすい作品です。


トップへ
戻る
前へ
次へ