デニス・ブレイン

モーツァルト/ホルン協奏曲第2番変ホ長調&第4番変ホ長調
CD(AVIDO AMSC605)

モ−ツァルト/管楽器のための協奏曲集
1.ホルン協奏曲第2番変ホ長調K417
  デニス・ブレイン(ホルン) 
  ワルター・ジュスキント指揮
   フィルハーモニア管弦楽団
    録音 1946年3月27日
2.ホルン協奏曲第4番変ホ長調K495
   デニス・ブレイン(ホルン)(カデンツァ:デル・マー)
   マルコム・サージェント&ローレンス・ターナー指揮
   ハルレ管弦楽団
   録音 1943年6月21日
3.ファゴット協奏曲変ロ長調K191
  アーチー・キャムデン(ファゴット)
  ハミルトン・ハーティ指揮交響楽団
     録音 1926年3月30日
4.クラリネット協奏曲イ長調K622
  レジナルド・ケル(クラリネット)
  マルコム・サージェント指揮
   ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
   録音 1940年3月7日

 このアルバムはSPからの復刻でモ−ツァルトの管楽器のための協奏曲集です。ブレインの他にイギリスの巨匠たちの録音が収録されています。
 ホルン協奏曲第2番はブレインが4番に次いで初めて録音した2番の協奏曲でした。翌1947年にはR.シュトラウスのホルン協奏曲第1番も録音していました。2番の協奏曲は全集を含めて6種類の録音があります。
 ホルン協奏曲第4番はブレインが初めて録音したモーツァルトの協奏曲で、SP録音ですが、録音の日にマルコム・サージェントが全曲の録音に間に合わなかったらしく、2楽章と3楽章はコンサートマスターのターナーが指揮したそうです。この録音では同僚のホルン奏者ノーマン・デル・マーの書いた長いカデンツァを吹いています。全集では聞かれないので貴重な録音です。
 ファゴット協奏曲はアーチー・キャムデンがソロを吹いています。この録音はアコースティック録音から電気録音に変わったばかりの当時の録音ですが大変良い音質で復刻されています。ファゴットの響きが大変きれいです。第3楽章のカデンツァに「魔笛」序曲や「フィガロの結婚」序曲のフレーズを取り入れたユニークなものです。またこの時代特有のポルタメントが弦楽セクションに多く聞かれます。
 イギリスの名クラリネット奏者レジナルド・ケルのクラリネット協奏曲は1950年にアメリカで録音した演奏もありますが、このサージェントとの録音は歌の心抜群の名演です。しかも音色のきれいなこと軽いビヴラートが特徴です。ベニー・グッドマンに影響を与えたそうですが、このケルの演奏を聴いたら忘れることはできないでしょう。ウラッハとは対照的な演奏です。


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