ペーター・ダム

クヴァンツ、ゼレンカ、テレマン、ファッシュ/ホルン協奏曲集
CD(Shallplatten TKCC−30622)

ドレスデン宮廷管弦楽団のホルン協奏曲集
1.クヴァンツ/ホルン協奏曲第9番変ホ長調
2.ゼレンカ/2つのホルンの為のカプリッチョ第3番
3.ハイニヒェン/2つのホルンの為の協奏曲
4.テレマン/2つのホルンの為の協奏曲ニ長調
5.ファッシュ/2つのホルンの為の協奏曲ニ長調
  ペーター・ダム(ディスカントホルン)
  ディータ・パンサ(ディスカントホルン)(2〜5)
  エドゥアルト・メルクス指揮
       カペラ・サジタリアーナ
   録音 1987年10月26〜29日

 これはバロック時代のホルンのための作品です。この時代のホルンはバルブがありませんでしたので、倍音だけで音階の吹ける高域を使った曲が多いわけです。 現代ではオクターブの高いディスカントホルンを使えば高域を楽に吹けますので、この曲ではそれを使用しています。それでもダムの音色はやはりダムの音色です。
 クヴァンツのホルン協奏曲第9番は愛らしい作品ですが、第3楽章の細かいフレーズはかなりの難曲といえましょう。他にタックウェルの録音があります。
 ゼレンカのカプリッチョ第3番は2つのホルン、2つのオーボエ、ファゴット、弦楽と通奏低音のための作品です。5つのカプリッチョの中ではホルンの出番が多い第3番が度々録音されています。ダムの演奏は明るく透明感があって大変素晴らしい。
 ハイニヒェンの協奏曲は2つのホルン、2つのフルート、2つのヴァイオリン、2つのヴィオラと通奏低音のための作品です。2つのホルンが主役になっているバロック作品らしい曲です。
 テレマンは2つのホルンの為の協奏曲を5曲残しています。このニ長調の作品は美しい作品で第2楽章にはヴァイオリン・ソロが入ります。
 ファッシュの2つのホルン、2つのオーボエ、弦楽と通奏低音のための協奏曲はバウマンが録音した「狩の協奏曲」とは別の作品です。楽しそうな作品で聴いていて癒されます。


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