ラデク・バボラーク

モーツァルト/ピアノと木管の五重奏曲/ティル・オイレンシュピーゲル
CD(CRYSTON OVCC−00033)

1.モーツァルト/ピアノと管楽のための
         五重奏曲変ホ長調K452
2.モーツァルト/木管五重奏曲変ロ長調K589
    〜弦楽四重奏曲第22番より(ウィドラー編)
3.R・シュトラウス/ティル・オイレンシュピーゲルの
          愉快ないたずら(カープ編)
4.マルティヌー/メリー・クリスマス1941(ルゲッリ編)

  アフラートゥス・クインテット
  ロマン・ノヴォトニー(フルート)
  ヤナ・ブロジュコヴァー(オーボエ)
  ヴォイチェフ・ニードゥル(クラリネット)
  オンドジェイ・ロスコヴェッツ(ファゴット)
  ラデク・バボラーク(ホルン)
  菊池 洋子(ピアノ)(1&3)
  録音 2005年5月2&3日及び
           7月26&27日

  アフラートゥスの仲間と菊池洋子の共演でモーツァルトの五重奏曲のほかにピアノと木管五重奏のために編曲された「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」などが収録されています。
  モーツァルトの「ピアノと管楽のための五重奏曲変ホ長調」はバボラーク初めての録音でした。気の合った仲間と相性の良い菊池のピアノで作るモーツァルトの響きはまた楽しいものです。バボラークのホルンは柔らかでモーツァルトによく合います。時にバボラークらしい強調がありますが、実にきれいな五重奏です。
 モーツァルトの木管五重奏曲変ロ長調K589は弦楽四重奏曲第22番からウィドラーが編曲したものです。木管五重奏で聞くこの作品は弦楽四重奏とは全くことなる印象を受けます。こちらがオリジナルかと思うほど良いアレンジです。各楽器にソロが与えられています。バボラークのきれいなホルンが響きます。第4楽章の華麗な演奏が聞きものです。
 R・シュトラウスの「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」の室内楽版といえばハーゼンエールの短縮版が有名ですが、このカープの編曲はピアノと木管五重奏のために編曲されていて全曲が演奏されます。編曲の面白いところは管楽器のソロはそのまま生かして金管や弦楽器のパートをピアノがほとんど受け持っていることでしょう。そのためホルンやクラリネットのソロは原曲通りに演奏されています。聞いていて大変楽しく、しかも緊張感のあふれる演奏となっています。バボラークのホルンが大活躍するこの「ティル」は絶品です。
 最後のマルティヌー「メリー・クリスマス1941」は原曲がピアノ曲です。ルゲッリの編曲で木管五重奏の楽しい響きになっています。


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