ジョルジュ・バルボトゥ

ベートーヴェン/管楽六重奏曲変ホ長調(1961)
CDR(Forgotten Records fr-1973)

ベートーヴェン/室内楽作品集
1.七重奏曲変ホ長調 Op.20*
2.管楽三重奏曲ハ長調 Op.87
3.管楽六重奏曲変ホ長調 Op.71

 ジャック・デュモン(ヴァイオリン)(1)
 レオン・パスカル(ヴィオラ)(1)
 ロベール・サル(チェロ)(1)
 ジャック・ランスロ(クラリネット)(1)
 ジルベール・クルシエ(ホルン)(1)
 ポール・オンニュ(ファゴット)(1)
 ガストン・ロジェロ(コントラバス)(1)
 ロベール・カジエ(オーボエ)(2)
 アンドレ・フランソワ(オーボエ)(2)
 エティエンヌ・ボド(イングリッシュホルン)(2)
 アンドレ・ブタール(クラリネット)(3)
 アンリ・ドルアール(クラリネット)(3)
 ジェラール・フェザンディエ(ファゴット)(3)
 アンドレ・デレム(ファゴット)(3)
 ミシェル・ベルジェ(ホルン)(3)
 ジョルジュ・バルボトゥ(ホルン)(3)
  録音 1960年頃(1)
      1961年9月26、28&29日(2&3)
 
 ベートーヴェンの室内楽作品集です。
 七重奏曲変ホ長調は第1楽章の序奏の響きには厚みがります。ジャック・ランスロのクラリネットがよい響きです。主部のクラリネットとヴァイオリンの演奏が素晴らしい響きです。展開部のホルンはクルシエのホルンのソロが良い響きです。クラリネット、ファゴットとホルンの和音がよい響きです。コーダのホルンは良い響きです。第2楽章「アダージョ・カンタービレ」はクラリネットのきれいな主題に始まりヴァイオリンに受け継がれます。ファゴットとホルンのソロもあります。ホルンの哀愁的な響きがきれいです。デュモンのヴァイオリンのソロもきれいです。第3楽章「メヌエット」は親しみやすい主題に始まります。ヴァイオリンで始まり、木管に受け継がれていきます。トリオにはホルンの鮮やかなソロがあります。これは見事な演奏です。第4楽章の主題と変奏は軽快な主題が大変きれいです。続く変奏は弦楽のテヌートが生き生きしています。ヴァイオリンや木管楽器の変奏が楽しそうに聞こえます。ホルンの変奏も良い響きです。コントラバスもよい響きです。第5楽章「スケルツォ」はホルンで始まります。このホルンがリードするところが楽しいです。大きな響きです。ヴァイオリンの細かいフレーズもきれいです。トリオではチェロが優雅に歌います。見事な演奏です。第6楽章は序奏でホルンが哀愁的な主題を吹いています。ヴァイオリンが続きます。プレストからは息の合った見事なアンサンブルを聞かせます。ヴァイオリンが主題を提示します。ホルンの響きが印象的です。後半にヴァイオリンのカデンツァが入ります。コーダでもホルンは見事な演奏です。これは大変良い演奏です。
 管楽三重奏曲ハ長調は2本のオーボエとイングリッシュホルンによるトリオ演奏です。4つの楽章で構成されています。第1楽章「アレグロ」、第2楽章「アダージョ・カンタービレ」、第3楽章「メヌエット」、第4楽章「プレスト」になります。2つのオーボエと同族のイングリッシュホルン(コール・アングレ)によるトリオ演奏は華麗な響きのオーボエ2つと中低音に奥深い響きのあるイングリッシュホルンのきれいな和音のアンサンブルは素晴らしい演奏です。
 管楽六重奏曲変ホ長調はベートーヴェンのオリジナル作品です。2つのクラリネット、2つのファゴットと2本のホルンによる演奏です。4つの楽章で構成されます。第1楽章「アダージョ〜アレグロ」はその素晴らしい響きと演奏のうまさに耳をうばわれてしまいそうです。ベートーヴェンの作品の魅力があります。ブタールのクラリネットやフェザンディエのファゴットはよい響きです。ベルジェやバルボトゥのホルンも素晴らしい演奏です。第2楽章「アダージョ」はファゴットが歌うという独特の響きが魅力です。柔らかな響きが素晴らしいです。クラリネットもよい響きです。ホルンもきれいに響きます。第3楽章「メヌエット」は楽しいメヌエットです。ホルンが楽しそうに歌っています。それぞれの楽器が楽しそうなアンサンブルになっています。きれいな演奏です。第4楽章「ロンド、アレグロ」はホルン、クラリネット、ファゴットが細やかなフレーズを楽しそうに演奏しています。これは素晴らしいアンサンブルです。フランスのホルンの独特の響きも楽しめます。素晴らしい演奏です。


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