ギュンター・ヘーグナー

モーツァルト/セレナード第11番&第12番(1985)
CD(TELDEC K35Y 10021)

モーツァルト/セレナード集
1.セレナード第11番変ホ長調K375
2.セレナード第12番ハ短調K388「ナハトムジーク」

 ニコラウス・アーノンクール指揮
 ウィーン・モーツァルト管楽合奏団
 ユルク・シェフトライン(オーボエ)
 ゴットフリート・ボワズィ(オーボエ)
 アロイス・ブランドフォーファー(クラリネット)
 ヴィルフリート・ゴットヴァルト(クラリネット)
 ミラン・トゥルコヴィチ(ファゴット)
 ウォルフガング・クットナー(ファゴット)
 ギュンター・ヘーグナー(ウィンナホルン)
 フォルカー・アルトマン(ウィンナホルン)
 録音 1985年1月
  ウィーン、テルデック・スタジオ

 ニコラウス・アーノンクール指揮ウィーン・モーツァルト管楽合奏団による演奏でモーツァルトの8本の管楽器のためのセレナード集です。オーボエ、クラリネット、ホルンとファゴット各2本の八重奏です。
 セレナード第11番変ホ長調は5つの楽章で構成されています。やわらかな響きのアンサンブルです。第1楽章から見事な演奏です。ウィーンのモーツァルトは最高です。第2楽章のメヌエット1はきれいな演奏です。第3楽章のアダージョでホルンのきれいなメロディが流れます。ヘーグナーのウィンナホルンはきれいです。第4楽章のメヌエット2でもホルンの活躍がみられます。第5楽章のアレグロは素晴らしいアンサンブルです。

 セレナード第12番ハ短調「ナハトムジーク」は冒頭から親しみやすい主題が流れます。第13番の「アイネ・クライネ」と並ぶ傑作です。この作品は弦楽五重奏にも編曲されています。またその弦楽五重奏版を木管五重奏に編曲した楽譜もあります。このセレナードは4つの楽章で構成されています。第1楽章の素晴らしい演奏もさることながらモーツァルトのセレナードの中でも傑作中の傑作といえるでしょう。各楽器のソロがきれいです。第2楽章のアンダンテの素晴らしさもモーツァルトの作品の中でも美の極致のようでたまりません。冒頭のクラリネットがきれいです。続く木管とホルンが良い響きです。第3楽章メヌエットの明るさと美しさも特筆ものです。ウィーン・モーツァルト管楽合奏団の絶品演奏が聞かれます。第4楽章のアレグロはオーボエの美しい主題が印象的です。その主題の変奏曲もまた素晴らしい。ウィンナホルンの響きも素晴らしいです。この演奏は数あるセレナード第12番の中でも傑出した名演といえるでしょう。


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