エルヴェ・ジュラン

エッセンシャルズ／ベートーヴェン／ホルン・ソナタ、他

ＣＤ（COBRA Records COBRA 0086)

エッセンシャルズ
１．Ｆ・シュトラウス／シューベルトの
　　　　「あこがれのワルツ」による幻想曲Op２
２．シューマン／アダージョとアレグロ変イ長調Op７０
３．ベートーヴェン／ホルン・ソナタへ長調Op１７
４．Ｒ・シュトラウス／序奏、主題と変奏変ホ長調
５．サン＝サーンス／ロマンスホ長調 Op６７
６．ロッシーニ／前奏曲、主題と変奏

　エルヴェ・ジュラン（ホルン）
　　使用楽器：エンゲルベルト・シュミット
　　フルダブル（１＆３）
　　フルトリプル（２,４,５＆６）
　ジルケ・アヴェンハウス（ピアノ）
　録音　２０２２年７月２６～２９日
　　オランダ、ライデン音楽堂

　フランスのホルン奏者エルヴェ・ジュランのホルン演奏によるホルンの名曲集の録音です。
　フランツ・シュトラウスのシューベルトの「あこがれのワルツ」による幻想曲は人気のある名曲です。主題と変奏曲もある作品で７つの小曲で構成されています。第１曲のアダージョからシューベルトの美しい曲を思わせるきれいな曲です。続く主題と変奏はジュランの素晴らしい演奏が聴かれます。第５曲のアンダンテ・コン・モトは美しい歌曲のようです。第６曲のロンドは楽しそうです。最後第７曲のピュー・モッソは速いパッセージが素晴らしい演奏です。
　シューマンの「アダージョとアレグロ」はアダージョの美しい演奏がジュランらしいです。低音からハイトーンまできれいな響きです。アレグロは力強く滑らかなホルンの演奏です。中間部もきれいな演奏です。後半も見事な演奏です。
　ベートーヴェンの「ホルン・ソナタ」はきれいなピアノ伴奏と共にホルンの力強い演奏が素晴らしいです。第１楽章は提示部のリピートがあります。実に見事なホルンの響きです。展開部は勢いがあります。再現部は素晴らしい演奏です。第２楽章はピアノとともにきれいな響きです。第３楽章のロンドは滑らかな演奏です。ピアノもきれいな響きです。終結部分でアドリブを入れた演奏になっています。
　リヒャルト・シュトラウスの「序奏、主題と変奏」は名作です。序奏、主題と５つの変奏曲になります。美しい主題と続く華やかな変奏曲が楽しいです。第２変奏の細やかな演奏も面白いです。第３変奏はきれいな演奏です。第４変奏の穏やかな美しさ、第５変奏の軽快な主題の素晴らしいこと、見事な演奏です。
　サン＝サーンスの「ロマンスホ長調」はアダージョの作品です。美しいロマンスの演奏です。ホルンで歌う素晴らしい作品です。中間部の盛りあがりは素晴らしい演奏です。ピアノもきれいな響きです。
　ロッシーニの「前奏曲、主題と変奏」はホルンの名曲です。美しい前奏曲と、きれいな主題の演奏、そして変奏曲になります。変奏曲のアレグロ・モデラートは切れの良い見事な演奏です。アンダンテ・マエストーソの部分は美しい響きです。そして続くポコ・ピュー・モッソの快適な演奏は素晴らしいです。速いフレーズの演奏が見事です。このアルバムの最後を飾る素晴らしい演奏です。