ラデク・バボラーク

ピアソラ/作品集/リベルタンゴ、他(2020)
CD(ANIMAL MUSIC ANI092-2)

ピアソラ/作品集
1.ブエノスアイレスの四季
 1) ブエノスアイレスの秋(1970)
 2) ブエノスアイレスの冬(1669)
 3) ブエノスアイレスの春(1970)
 4) ブエノスアイレスの夏(1965)
2.ル・グラン・タンゴ(1982)
3.アディオス・ノニーノ(1959)
4.オブリビオン(1982)
5.リベルタンゴ(1974)
編曲:トマーシュ・イレ(1)、ラデク・バボラーク(2)
 トマーシュ・イレ&ラデク・バボラーク(3-5)

ラデク・バボラーク・オルケストリーナ
ラデク・バボラーク(ホルン&指揮)(1〜5)
ペトル・ヴァラーシェク(バス・クラリネット)(1、3〜5)
ダリボル・カルヴァイ(第1ヴァイオリン)(1)
マルティナ・バチョヴァー(第2ヴァイオリン)(1、3&5)
              (第1ヴァイオリン:4)
ミラン・アル=アシャブ(第1ヴァイオリン)(3&5)
               (第2ヴァイオリン:4)
カレル・ウンテンミュラー(ヴィオラ)(1〜5)
ヴィレーム・キヨンカ(ヴィオラ)(3〜5)
ハナ・バボラコヴァー(チェロ)(1〜5)
ダヴィト・パヴェルカ(コントラバス)(1〜5)
ヴァーツラフ・クラフリーク(ピアノ)(1〜5)
イジー・スチヴィーン Jr.(打楽器)(1、3〜5)
ラディスラフ・ビラン(ヴィブラフォン)(1)
イヴァナ・シュヴェストコヴァー・ドフナロヴァー
                (ハープ)(3〜5)
オンドジェイ・ロスコヴェツ(ファゴット)(3〜5)
カデジナ・ ヤヴールコヴァー(ホルン)(3〜5)
ミクラーシュ・コスカ(ホルン)(3〜5)
クリシュトフ・コスカ(ホルン)(3〜5)
録音 2020年10月25日(1)
    2020年12月19&20日(2〜5)
  チェコ、ノウゾフ、ソノ・レコーズ

 ラデク・バボラーク・オルケストリーナの演奏でアストラ・ピアソラの作品集第2弾です。オリジナルからの編曲です。2021年はピアソラの生誕100周年です。
 「ブエノスアイレスの四季」は1965〜70年に書かれています。編曲はトマーシュ・イレによります。
 第1曲「ブエノスアイレスの秋」は1970年に書かれています。ピアソラの作品はいろいろの編曲で演奏されますが、この編曲もきれいなものです。各楽器のソロがききものです。ヴィブラフォンもきれいに響きます。バボラークのホルンも聞こえます。
 第2曲「ブエノスアイレスの冬」は1969年に書かれています。この作品は穏やかに始まってバスクラリネットとホルンが主題を演奏するとピアノソロがきれいに入ります。そしてチェロとヴァイオリンがきれいに歌います。後半はタンゴのリズムになります。
 第3曲「ブエノスアイレスの春」は1970年に書かれています。冒頭からリズムに乗ったご機嫌な演奏です。バボラークのホルンがよく聞こえます。ここではヴァイオリンのソロもあります。後半ではピアノ、ヴィブラフォンも入って楽しいタンゴになってきます。
 第4曲「ブエノスアイレスの夏」は1965年、最初に書かれていました。こちらはパーカッションとピアノと弦楽の華麗な響きがききものです。やがてホルンがきれいに響きます。バボラークのホルンがよく合います。後半は気持ちよいタンゴになります。
 「ル・グラン・タンゴ」は1982年の作品。バボラークの編曲です。冒頭からホルンのソロで始まります。やがてハナさんのチェロが加わって夫婦のデュエットも聴かれます。中間部にはチェロのソロもあります。やがてホルンがまた歌います。バボラークの編曲だけにそこは当然のことです。後半もホルンがよく響きます。
 「アディオス・ノニーノ」は1959年に書かれています。編曲はトマーシュ・イレとラデク・バボラークです。ピアノに始まります。カデンツァはヴァーツラフ・クラフリーク本人によります。そしてタンゴのリズムになります。長いピアノ・ソロの後、ホルン・ソロと共にオーケストラが始まります。ようやくヴァイオリンの出番がきます。そしてここではホルンが4本になって響きが厚くなってきます。ピアノ、ファゴットもよい響きを出しています。ベースのソロがあるのも面白いです。ホルンの独奏もありますので、ここは注目です。ピアソラの作品に新しい響きを作ってくれました。
 「オブリビオン」は1982年に書かれています。編曲はトマーシュ・イレとラデク・バボラークです。まずピアノに始まります。そしてファゴットのソロがあります。そしてホルンが聞こえてきます。4本のホルンがさわやかに響きます。バスクラリネットやヴァイオリンのソロもあってよいアンサンブルです。
 「リベルタンゴ」は1974年の作品。ピアソラの代表曲といってもよいほど有名です。編曲はトマーシュ・イレとラデク・バボラークです。序奏でパーカッションの即興演奏があります。そしてリベルタンゴのにぎやかな演奏になります。弦楽と4本のホルンが活躍します。新たな響きのリベルタンゴです。このようなピアソラの演奏もいいものです。


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