アントニー・ハルステッド

バッハ/ブランデンブルク協奏曲第1番ヘ長調(1982)
CD(DGG F00G27068)

バッハ/ブランデンブルク協奏曲集
1.ブランデンブルク協奏曲第1番ヘ長調BWV1046
2.      〃        第3番ト長調BWV1048
3.      〃      第6番変ロ長調BWV1051
  サイモン・スタンデイジ(ヴァイオリン)(1)
  アントニー・ハルステッド(コルノ・ダ・カッチャ)(1)
  クリスティアン・ラザーフォード
           (コルノ・ダ・カッチャ)(1)
  デイヴィッド・ライヒェンバーグ(オーボエ)(1)
  ソフィア・マッケンナ(オーボエ)(1)
  ヴァレリー・ダーク(オーボエ)(1)
  アリスター・ミッチェル(ファゴット)(1)
  トレバー・ピノック指揮&チェンバロ
   イングリッシュ・コンサート
   録音 1982年3月〜5月

 ピノックのブランデンブルク協奏曲集です。
 ブランデンブルク協奏曲第1番はナチュラルホルンの名手ハルステッドがホルンを吹いています。モーツァルトやハイドンで名演を残しているだけにバッハの演奏もまた素晴らしい響きです。ナチュラルホルンの音色はきれいなものです。ラザーフォードとの息もぴったりで良い和音を作っています。3本のバロックオーボエとスタンデイジのヴァイオリンも良い響きになっています。第2楽章のオーボエとヴァイオリンも素晴らしい。第3楽章はナチュラルホルン独特の太い音がきれいです。ヴァイオリンのソロもきれいです。第4楽章のメヌエットは程よいテンポで演奏しています。第1トリオのオーボエとファゴットはオーボエのやわらかな響きがきれいです。中間部のポロネーズは穏やかな演奏になっています。後半の弾むようなリズムもきれいな演奏です。第2トリオのホルンとオーボエの演奏はでホルンの響きがきれいで大変素晴らしい演奏です。閉止音はやわらかできれいな響きです。
 第3番は程よいテンポの演奏です。弦楽のアンサンブルがこれも見事な演奏です。第2楽章のアダージョにはヴァイオリンのカデンツァが入ります。第3楽章のアレグロも弦楽の素晴らしい響きが聞かれます。
 第6番はヴィオラ、ヴィオラ・ダ・ガンバ、チェロ、コントラバスとチェンバロだけによるいわば中低音楽器だけによる演奏です。
第1楽章はヴィオラとガンバが主役でシンコペーションの主題が交錯しますがこの演奏は勢いを感じさせる見事な演奏です。第2楽章はガンバが抜けてヴィオラとチェロが優雅に演奏します。第3楽章は全合奏でフーガのように追いかけてゆく主題が繰り返されています。これもまた素晴らしい演奏です。


トップへ
戻る
次へ