ティモシー・ブラウン

ヴィヴァルディ／２つのホルンのための協奏曲ヘ長調（１９８２）

ＣＤ（ＰＨＩＬＩＰＳ　４１２　８９２-２）

ヴィヴァルディ／６つの二重協奏曲集
１．２つのトランペットとヴァイオリンの為の
　　　　　　　　　　協奏曲ニ長調ＲＶ５６３
２．２つのホルンのための協奏曲ヘ長調ＲＶ５３９
３．２つのマンドリンと弦楽のための
　　　　　　　　　　協奏曲ト長調ＲＶ５３２
４．２つのフルートと弦楽のための
　　　　　　　　　　協奏曲ハ長調ＲＶ５３３
５．２つのオーボエのための協奏曲イ短調ＲＶ５３６
６．オーボエ、ファゴットと弦楽のための
　　　　　　　　　　協奏曲ト長調ＲＶ５４５

　　マイケル・レアード（トランペット）（１）
　　ウィリアム・ホートン（トランペット）（１）
　　アイオナ・ブラウン（ヴァイオリン）（１）
　　ティモシー・ブラウン（ホルン）（２）
　　ニコラス・ヒル（ホルン）（２）
　　ジェームス・タイラー（マンドリン）（３）
　　レノア・スミス（マンドリン）（３）
　　セリア・ニックリン（オーボエ）（５＆６）
　　バリー・デイヴィス（オーボエ）（５）
　　グラハム・シーン（ファゴット）（６）
　　サー・ネヴィル・マリナー指揮
　　　アカデミー室内管弦楽団
　　録音　１９８２年１１月

　ネヴィル・マリナーによるヴィヴァルディのダブルコンチェルト（二重協奏曲）集です。
　２つのトランペットとヴァイオリンの為の協奏曲ニ長調は有名なハ長調と同様に華麗な響きの協奏曲です。第２楽章はトランペットが入らずにヴァイオリンソロになります。なおコンティヌオにオルガンが使われています。
　２つのホルンの為の協奏曲ヘ長調ＲＶ５３９は１９７５年にも録音していました。これはティモシーの２度目の録音です。明るい響きの協奏曲でハイトーンを使うクラリーノ協奏曲です。もうひとつのへ長調ＲＶ５３８は第２楽章にホルンが入りませんが、こちらはホルンが入りますので録音は多いです。
　２つのマンドリンと弦楽のための協奏曲ト長調はマンドリンのための作品として、マンドリン協奏曲ハ長調とともに重要な作品です。愛らしい作品です。
　２つのフルートと弦楽のための協奏曲ハ長調は数多いヴィヴァルディのフルート協奏曲の中でも珍しい２本のフルートのための作品です。それにしてもヴィヴァルディのフルート作品はどれを聴いても名作揃いです。
　２つのオーボエのための協奏曲イ短調は数曲ある２本のオーボエのための協奏曲のなかかの１曲です。２つのオーボエが和音を作りながら同じ音形を演奏する第１楽章は特徴的です。あまりにきれいで聞き入ってしまいます。
　オーボエ、ファゴットと弦楽のための協奏曲ト長調はオーボエをファゴットが支えているかのような協奏曲ですが、第２楽章はオーボエとファゴットが対話する大変美しい曲です。第３楽章はヴィヴァルディの作品独特の弦楽の響きが凄いです。ソロ楽器よりも目だっていて面白い作品です。