ウィルヘルム・ブルンズ

ハイドン/ホルン協奏曲第1番&第2番
CD(hanssler CLASSIC CD98.611)

ハイドン/ホルン協奏曲集
1.ホルン協奏曲第1番ニ長調Hob.Zd:3
2.ホルン協奏曲第2番ニ長調Hob.Zd:4
3.交響曲第31番ニ長調Hob.T:31
             「ホルン信号」
  ウィルヘルム・ブルンズ(ナチュラルホルン)
  トーマス・フェイ指揮
    ハイデルベルク交響楽団
   録音 2008年4月16日(1)
       2008年1月21日(2)
       2008年11月5&6日(3)

 ブルンズがハイドンのホルン協奏曲2曲をナチュラルホルンで録音しました。1番だけをナチュラルホルンで録音したホルン奏者にはティモシー・ブラウン、アントニー・ハルステッド、トゥーニス・ファン・デァ・ズヴァールトなどがいますが、2曲とも録音したのは初めてでしょう。
 ブルンズのホルンは非の打ち所がない完璧な演奏です。1番の速いテンポの演奏など舌をまいてしまいます。1番のカデンツァはバウマンのものを吹いています。ナチュラルホルンで演奏するのは至難の業です。驚きの演奏で第3楽章も見事です。
 第2番は1番以上に難しいでしょうが、完璧な音程であり、バルブが付いているのではないかと疑いたくなるような演奏です。第3楽章の速いテンポの演奏は恐ろしいほどの完璧さです。強弱をはっきりとさせており、恐くてとても吹けないようなスピードで吹いています。カデンツァで重音奏法を使っています。脱帽でした。
 交響曲第31番でもブルンズはホルンを吹いています。この曲をナチュラルホルンで吹くと狩り場のホルンを聴いているようです。なんとも楽しい演奏です。


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