アイファー・ジェイムズ

超絶のホルン/アイファー・ジェイムズ


LP(セブンシーズ SLA−1239)
CD(FIREBIRD  KICC−62)

 ホルンによるホルンのためでない名曲集!
 1.モンティ/チャルダーシュ
 2.クライスラー/愛の喜び
 3.  〃    /美しきロスマリン
 4.パーセル/ロンディーノ
 5.モーツァルト/トルコ行進曲
 6.ジェイムズ/風 車
 7.グルック/精霊の踊り
 8.ディニーク/ホラ・スタッカート
 9.サン=サーンス/白 鳥
10.グリーグ/バラード
11.ショパン/子犬のワルツ
12.ジェイムズ/アルバート・ホール・ギャロップ
13.ラヴェル/亡き王女のためのパヴァーヌ
14.ゴランド/ガヴォット、アリアとインヴェンション

  アイファー・ジェイムズ(ホルン)
  岩崎 淑 (ピアノ)
    録音 1979年10月10日11日
       八千代市民会館

  このレコードは1980年3月に発売されました。ホルンの為の作品はジェイムズの自作とジェイムズのために作曲されたゴランドの作品だけです。あとはヴァイオリンの作品やピアノの作品、白鳥はチェロ、精霊の踊りはフルートの作品です。
 初めて聴いて驚いたのはチャルダーシュの恐ろしいまでのダブルタンギングとフィンガリングの巧みなことでした。信じられないです。しかし、イギリスのブラスバンドにはとんでもない人達がたくさんいますから驚いてはおれませんでした。
 超絶技巧はトルコマーチでしょう。音をずらして弾くピアノの演奏をそのままホルンで吹くということは大変なテクニックが必要です。恐れ入りました。とにかく後にも先にもこんなことをやったのはジェイムズだけでしょう。最近はトランペットのナカリャコフがヴァイオリンやチェロのコンチェルトはトランペットやフリュ―ゲルホルンで吹いていますが、同じような衝撃を受けました。
 ホラ・スタッカートをホルンで吹くのは無謀です。ショパンの子犬のワルツを吹いてみようとは思わないでしょう。
 いずれにしてもどこで息継ぎをしたら良いか迷うような曲が続いています。ホルン吹きのためでない迷曲集とでもいいたくなるレコードでした。


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