アラン・シヴィル
プーランク/エレジー、ホルン、トランペットとトロンボーンのためのソナタ |
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CD(BRILLIANT CLASSICS 7980)
プーランク/ピアノ及び室内楽作品集
CD1 ピアノ作品
1.無窮動(1918)
2.8つの夜想曲(1929〜38)
3.プレスト ロ短調(1934)
4.フランス組曲(1935)
5.3つののヴェレット(1927〜28)
6.パストラール(1928)
7.ワルツ ハ長調(1919)
8.15の即興曲(1932〜59)
9.アルベール・ルーセルの名による小品
10.バッハの名による即興的ワルツ
CD2 ピアノ作品
11.ジェルヴェーズによるフランセーズ(1939)
12.ナゼルの夜(1936)
13.村人たち(1933)
14.主題と変奏(1951)
15.3つの間奏曲(1934&43)
16.組曲ハ長調(1920)
17.メランコリー(1940)
18.ユモレスク(1934)
19.3つの小品(1928)
20.ナポリ(1922〜25)
21.ブーレ「オーヴェルニュのパヴィリオンにて」
CD3 室内楽作品
22.ヴァイオリン・ソナタ(1942-43)
23.チェロ・ソナタ(1940〜48/53改訂)
24.ピアノ、オーボエとファゴットのための三重奏曲
25.ピアノ、フルート、オーボエ、クラリネット、
ファゴットとホルンのための六重奏曲(1932)
CD4 室内楽作品
26.フルート・ソナタ(1956〜57)
27.オーボエ・ソナタ(1962)
28.クラリネット・ソナタ(1962)
29.ホルンとピアノのためのエレジー(1957)
〜デニス・ブレインの思い出に
30.2本のクラリネットのためのソナタ
31.クラリネットとファゴットのためのソナタ
32.ホルン、トランペットとトロンボーンのためのソナタ
ガブリエル・タッキーノ(ピアノ)(1〜21)
ユーディ・メニューイン(ヴァイオリン)(22)
ピエール・フルニエ(チェロ)(23)
ロベール・カジエ(オーボエ)(24)
ジェラール・フザンディエ(ファゴット)(24)
パリ管楽五重奏団(25)
ジャック・カスタニエ(フルート)
ロベール・カジエ(オーボエ)
アンドレ・ブータール(クラリネット)
ジェラール・フザンディエ(ファゴット)
ミシェル・ベルジュ(ホルン)
ミシェル・デボスト(フルート)(26)
モーリス・ブルグ(オーボエ)(27)
ミシェル・ポルタル(クラリネット)(28、30&31)
アラン・シヴィル(ホルン)(29&32)
モーリス・ギャベー(クラリネット)(30)
アモリー・ヴァレ(ファゴット)(31)
ジョン・ウィルブラハム(トランペット)(32)
ジョン・アイヴソン(トロンボーン)(32)
ジャック・フェヴリエ(ピアノ)(22〜29)
録音1966〜68年(1〜21)
1971年11月22&25日(22)
1971年11月3&29日(23)
1972年3月3日(24)
1964年1月20日(25)
1973年1月21日(26)
1972年2月9日(27)
1972年2月3日(28)
1971年11月(29&32)
1972年3月1日(30)
1972年3月3日(31)
プーランクのピアノ作品と室内楽のアルバムです。CD1と2はピアノ作品集です。ガブリエル・タッキーノは1934年生まれのフランスのピアニスト。プーランクの弟子としてプーランクの音楽の継承につとめていました。この2枚のピアノ作品集は貴重な録音になります。
プーランクの室内楽作品は弦楽器、管楽器のソナタ、三重奏曲、六重奏曲などがあります。
「ヴァイオリン・ソナタ」は3つの楽章からなる作品です。メニューインの名演はこれ以上ないお手本でしょう。フェヴリエのピアノも素晴らしい。「チェロ・ソナタ」はピエール・フルニエの演奏です。チェロの貴公子とよばれたフルニエの演奏は豊かな表現力があり素晴らしいものです。
「ピアノ、オーボエとファゴットのための三重奏曲」は珍しい組み合わせです。オーボエとファゴットが二重奏を奏でるところは面白く、2つの管楽器をソロ楽器として歌わせる楽しい作品です。フェヴリエのピアノとパリ管楽五重奏団のメンバーによる演奏です。
「六重奏曲」は名曲で度々演奏されます。フェヴリエのピアノとパリ管楽五重奏団による演奏です。ホルンのミシェル・ベルジュの演奏は60年代に多かったフランスのホルンらしくビヴラートのかかった明るい響きがきれいです。
「フルート・ソナタ」はランパルによって初演された20世紀を代表するフルート作品です。ミシェル・デボストはパリ管の首席奏者でした。やや遅めのテンポで始まる第1楽章がきれいです。第3楽章の速いフレーズはさすがに素晴らしい。
「オーボエ・ソナタ」はサン=サーンスのオーボエ・ソナタ同様オーボエ奏者にとっては重要な作品でピエール・ピエルロによって初演された名曲です。モーリス・ブルグはパリ管の首席オーボエ奏者として活躍した名手です。演奏の素晴らしさは言うまでもないでしょう。「クラリネット・ソナタ」は1963年にベニー・グッドマンが初演した名作です。ミシェル・ポルタルはパリ音楽院で学んだ名手です。ジャズも演奏する彼のプーランクは見事です。
「ホルンとピアノのためのエレジー」は1957年に亡くなったデニス・ブレインを偲んでプーランクが作曲した名曲です。最初にデニス・ブレインのテーマ、そして事故で車がクラッシュする音がグリッサンドで表現されます。あとは奥深い響きのホルンがエレジーを歌います。フィルハーモニア時代にブレインと並んで演奏したシヴィルの演奏はまさにブレインに捧げるエレジーといえます。
「2本のクラリネットのためのソナタ」は珍しい組み合わせですが、フランスの管楽器の明るさを堪能できる名曲です。ポルタルとギャベーのデュオはLPで何度も聞きましたが、何度聴いても素晴らしさは変わりません。「クラリネットとファゴットのためのソナタ」はこれも珍しいデュオですが、同じ組み合わせでベートーヴェンの作品があります。相性の良い楽器ですから楽しい音楽になります。ポルタルとヴァレの息のあった演奏は聴きものでしょう。
「ホルン、トランペットとトロンボーンのためのソナタ」は金管アンサンブルのバイブルともいえる作品です。シヴィルの残した貴重な録音はフランスの演奏家とは異なる魅力があります。ジョン・ウィルブラハムとジョン・アイヴソンはフィリップ・ジョーンズ・ブラスアンサンブルのメンバーです。この作品だけがイギリスの演奏家だけによるものです。 |
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