アラン・シヴィル

マルコム・アーノルド/ホルン協奏曲第2番(1969)
CD(BBC CRCB−6108〜09)2枚組

サー・マルコム・アーノルド/自作自演集
CD1
1.ピータールー序曲Op97
2.2台のピアノ(3手)のための協奏曲Op104
3.シメオンの歌〜キリスト降誕の仮面劇Op69
4.ヴィオラ協奏曲Op108
5.4つのコーンウォール地方の踊りOp91
CD2
6.フェアフィールド序曲Op97
7.2つのヴァイオリンのための協奏曲Op77
8.独奏ハープのための幻想曲Op117
9.シンフォニエッタ第1番Op48
10.ホルン協奏曲第2番Op58
11.ブレークによる5つの歌Op66

  シリル・スミス(ピアノ)(2)
  フィリップ・セリック(ピアノ)(2)
  アン・ドゥダル(ソプラノ/マリア)(3)
  クリストファー・ケイト(バス/ヨゼフ)(3)
 フォーベス・ロビンソン(バス/宿屋の主人)(3)
  ジャン・アリスター(コントラルト/宿屋の妻)(3)
  ウルズラ・コンノース(ソプラノ/ガリラヤの女)(3)
 サイモン・ハットン(語り/ガリラヤの女の息子)(3)  
  イアン・パートリッジ(テノール/シメオン)(3)
  ロジャー・ベスト(ヴィオラ)(4)
  アラン・ラヴディ(ヴァイオリン)(7)
  フランセス・メイソン(ヴァイオリン)(7)
  オシアン・エリス(ハープ)(8)
  アラン・シヴィル(ホルン)(10)
  パメラ・ボウデン(コントラルト)(11)
 サー・マルコム・アーノルド指揮
  BBC交響楽団(1、2&6)
  イギリス室内管弦楽団(3、9&10)
  アンブロジアン・シンガーズ(3)
  ノーザン・シンフォニエッタ(4)
  ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団(5)
  ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団(7)
  BBCノーザン管弦楽団(11)
  1968年8月7日プロムス・ライヴ(1)
  1969年8月16日プロムス・ライヴ(2)
  1967年1月12日録音(3)
  1971年10月18日ライヴ録音(4)
  1966年8月13日プロムス・ライヴ(5)
  1976年4月10日録音(6)
  1966年8月5日プロムス・ライヴ(7)
  1977年10月11日録音(8)
  1973年7月14日録音(9)
  1969年3月3日録音(10)
  1966年1月28日録音(11)

  サー・マルコム・アーノルドの自作自演アルバムです。オーケストラ曲、声楽曲、協奏曲とハープ独奏の1曲が収録されています。ジャケット表紙のイラストはホフナングの作ですが、アーノルドは元祖冗談音楽のホフナング音楽祭に参加していました。
 2つの序曲はアーノルドの明るくにぎやかな作風が面白く、ふと「ホフナング音楽祭」を思い出します。「2台のピアノのための協奏曲」はソリストのシリル・スミスのために書かれました。シリル・スミスは事故で左手が使えなくなり、右手だけで弾くためにもう1台とで3手ピアノで演奏しています。
 「シメオンの歌」は大規模な舞台作品で「キリスト降誕」をテーマにした作品で合唱やたくさんの打楽器の演奏が印象的です。ヴィオラ協奏曲はソリストのロジャー・ベストの委嘱作品です。アーノルドの豊かなメロディーが歌うヴィオラの表情あふれる名演奏で楽しい曲になっています。
 「4つのコーンウォール地方の踊り」は4つの小品でイギリス民謡風の曲です。「2つのヴァイオリンのための協奏曲」はユーディ・メニューインの委嘱作品で明るく楽しい曲である、まるで「踊るヴァイオリン」のような楽しい曲といえます。「独奏ハープのための幻想曲」はイギリスの名ハーピスト、オシアン・エリスのために作曲された5つの楽章の作品です。「シンフォニエッタ第1番」は2つのオーボエ、2つのホルンと弦楽のための作品です。
 「ホルンと弦楽のための協奏曲第2番」は1956年にデニス・ブレインのために書かれた傑作です。初演はブレインでアーノルドの指揮で1957年7月17日に演奏されましたが、残念なことにその数週間後にブレインは事故死しています。アラン・シヴィルはフィルハーモニアで一緒にホルンを吹いていました。この録音は1984年のスタジオ録音よりも若々しく、速いテンポで滑らかにそして鮮やかなタンギングをきかせており、まるでブレインが吹いているかのように吹いています。第3楽章:ヴィヴァーチェが素晴らしい。ホルンの音色もきれいで、この曲の代表的録音といえましょう。
 最後の「ブレークによる5つのの歌」は1959年にソリストのパメラ・ボウデンのために書かれた歌曲です。弦楽の伴奏であたかもブリテンの作品のような印象を受けます。


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