デイル・クレヴェンジャー

シューマン/コンツェルトシュテュック/ブリテン/セレナード
CD((DGG B0000025−02)

シカゴ交響楽団の首席奏者たち
1.モーツァルト/オーボエ協奏曲ハ長調
2.ハイドン/トランペット協奏曲変ホ長調
3.モーツァルト/ホルン協奏曲第3番
4.シューマン/コンツェルトシュテュック
5.モーツァルト/ファゴット協奏曲変ロ長調
6.ヴォーン=ウィリアムス/テューバ協奏曲
7.ブリテン/セレナードOp31
8.ラヴェル/ボレロ

  レイ・スティル(オーボエ)(1)
  アドルフ・ハーセス(トランペット)(2)
 デイル・クレヴェンジャー(ホルン)(3、4&7)
  リチャード・オルドバーグ(第2ホルン)(4)
  トマス・ハウェル(第3ホルン)(4)
  ノーマン・シュヴァイカート(第4ホルン)(4)
  ウィラード・エリオット(ファゴット)(5)
  アーノルド・ジェイコブス(テューバ)(6)
  ロバート・ティアー(テノール)(7) 
  クラウディオ・アバド指揮(1〜3&5)
  ダニエル・バレンボイム指揮(4&6)
  カルロ・マリア・ジュリーニ指揮(7)
  サー・ゲオルグ・ショルティ指揮(8)
       シカゴ交響楽団
  録音 1983年3月(1) 1984年2月(2)
    1981年2月(3&5)1977年3月(4&6)
    1977年4月9日(7)1976年5月(8)

 このアルバムはシカゴの名物男たちの揃い踏みといった感じの録音です。
 ここではクレヴェンジャーのまろやかな音が聞かれます。録音のせいでしょうか、とても穏やかなモーツァルトです。タックウェルのような響きも感じられ、きれいな演奏です。
 ファゴットもいいですが、それよりもスティルのオーボエは聞き物です。装飾音を随所にいれた華やかな演奏です。
 ハーセスは1921年生まれで、1948年から50年間シカゴの首席をつとめた達人です。マーラーの5番をいつも吹いていたのを思い出します。ハイドンの協奏曲は64歳の録音でしたが、ほぼ唯一のソロ録音です。凄い演奏です。
 シューマンのコンツェルトシュテュックはクレヴェンジャーらが見せた凄腕の演奏は素晴らしいものです。またシカゴの響きもきれいです。この難曲をすらすらと吹かれるとまいりました。
 ヴォーン=ウィリムスのテューバ協奏曲を吹くアーノルド・ジェイコブスも名物男でした。その迫力は素晴らしいもので、彼の影響を受けた金管楽器奏者は多いでしょう。テューバをトランペットやホルンを吹くように演奏できるジェイコブスの演奏は感動ものです。
 ジュリーニ指揮のブリテン/セレナードはプロローグから素晴らしい演奏です。ティアーは70年にアラン・シヴィルとも録音してます。歌唱はこちらがいいように思います。クレヴェンジャーのホルンは全曲にわたり魅力一杯です。
 最後にショルティのボレロが収録されています。ボレロはソリスト達の腕の見せ所です。このアルバムは贅沢なプログラムです。


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