ペーター・ダム
ブリテン/テノール、ホルンと弦楽のためのセレナードOp31 |
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CD(Campion PRCD 1313)(Opus原盤)
ブリテン/弦楽のための作品集
1.ブリテン/シンプル・シンフォニーOp4
〜弦楽のための
2. 〃 /フランク・ブリッジの主題による
変奏曲Op10〜弦楽のための
3. 〃 /テノール、ホルンと弦楽のための
セレナードOp31
ペーター・シュライヤー(テノール)(3)
ペーター・ダム(ホルン)(3)
ボフダン・ヴァルハル指揮
スロヴァキア室内管弦楽団
録音 1985&86年
このアルバムはブリテンの弦楽のための作品集です。ブリテン初期の作品「シンプル・シンフォニー」と「フランク・ブリッジの主題による変奏曲」は大変美しい曲です。特に愛らしい作品「シンプル・シンフォニー」は名曲です。
ブリテンのセレナードはダムのホルンとシュライヤーのテノールです。ダムは1983年10月に同じメンバーとスロヴァキアで演奏していました。シュライヤーは1967年にもオピツのホルンでセレナードを録音していました。こちらは豊かな表現力で歌い上げています。ダムのホルンは明るく一音一音大切に吹いています。プロローグとエピローグでは珍しくナチュラルホルンを使用しています。この2曲はF管の倍音のみを使うためナチュラルホルンを使用したのでしょう。他の曲はバルヴ付ホルンですが、イギリス風の吹き方ではありませんのでダムの明るいホルンを楽しむ演奏でしょう。
第2曲「パストラール」はやわらかなホルンとシュライヤーの歌唱が良い対比になっています。ホルンは軽いビヴラートで歌っています。第3曲「ノクターン」はダムが遅めにホルンを吹き、シュライヤーは力強い歌唱が目立ちます。ミュートのホルンがよく響きます。第4曲「エレジー」はダムのホルンが明るく響きます。ボヘミアのホルンのようにきれいです。ここでもビヴラートをかけています。ハイトーンの美しさは絶品。第5曲「ジーグ」は弦楽とテノールの緊張感が伝わってきます。ホルンも同様です。第6曲「賛歌」は遅めのホルンから始まります。ややおとなしい感じもしますがテノールとの対話がわかりやすくこれもまた良いものです。第7曲「ソネット」はテノールと弦楽だけの演奏で穏やかで美しい響きが素晴らしい。第8曲「エピローグ」はステージ裏から「プロローグ」と同じ楽譜で演奏しますがこの録音はかなり大きく響きますので録音ポイントのステージ裏が広いのかもしれません。 |
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