ズデニェク・ディヴォキー
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CD(BRILLIANT CLASSICS 95412/9)
ロゼッティ/ホルン協奏曲集
1.ホルン協奏曲変ホ長調(Kaul V:36)
2.ホルン協奏曲ニ短調(Kaul V:43)
3.ホルン協奏曲ホ長調(Kaul V:42)
4.ホルン協奏曲へ長調(Kaul V:38)
ズデニェク・ディヴォキー(ホルン)
オンドジェイ・クカル指揮
チェコ室内管弦楽団
録音 1997年9月8〜15日
これはチェコ・フィルのズデニェク・ディヴォキーが有名な4曲を録音したものです。いずれも他の録音にまったくひけをとらない名演です。ティルシャル兄弟の継承するボヘミアのホルンを大切にしたディヴォキーのホルンが聞かれます。この4曲を全て録音したのはバウマンとディヴォキーだけですが、まとめて録音したのはこのアルバムだけです。
変ホ長調は多くの録音がありますが、この演奏の明るい響きと格調高いホルンは特筆すべきです。1分を超える長いカデンツァも聞き物。第3楽章のロンドは実に楽しい。ニ短調はエーリヒ・ペンツェルが初めて録音しましたが、この作品は最もロゼッティらしい曲かもしれません。第2楽章にカデンツァが挿入されます。ディヴォキーの演奏は明るい響きのホルンでボヘミアのホルンそのものです。カデンツァはここも長い見事なものです。
ホ長調(Kaul V:42)はズデニェク・ティルシャルが変ホ長調版(シュターミッツ編)を録音していました。ディヴォキーはホ長調で演奏しています。第1楽章に挿入されるカデンツァはバッハの無伴奏を思わせるカデンツァで他では聞けない素晴らしさがあります。装飾音の多い第3楽章はテンポをやや遅くしてきれいな演奏になりました。6種類ほどの録音の中では一番きれいな演奏といえます。
ヘ長調はバウマンが初めて録音した名曲です。現在のところ録音はバウマンとこのディヴォキーだけのようです。第1楽章では低音を多く使います。第3楽章のロンドはアレグレットできれいなロンド主題が流れます。この楽章にはカデンツァが挿入されますが、ディヴォキーのカデンツァはここでも凝ったものです。このアルバムはロゼッティを聞くには欠かせない名盤です。(BRILLIANT CLASSICS ホルン協奏曲集の中の1枚) |
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