アンドリュー・ジョイ

バッハ/ブランデンブルク協奏曲第1番ヘ長調
CD(ARCHIV 447 287-2)

バッハ/ブランデンブルク協奏曲集
1.ブランデンブルク協奏曲第1番ヘ長調BWV1046
2.      〃       第2番ヘ長調BWV1047
3.      〃       第3番ト長調BWV1048
4.管弦楽組曲第1番ハ長調BWV1066

  ラインハルト・ゲーベル(ヴァイオリン)(1&2)
  アンドリュー・ジョイ(コルノ・ダ・カッチャ)
  ラファエル・ヴォスラー(コルノ・ダ・カッチャ)
ハンス=ペーター・ウェスターマン(オーボエ)(1&2)
  ミヒャエル・ニースマン(オーボエ)(1)
  ピエト・ドント(オーボエ)(1)
  ミヒャエル・マッククロー(ファゴット)(1)
  フリーデマン・インマー(トランペット)(2)
  ミヒャエル・シュナイダー(フルート)(2)
  アンドレアス・シュタイアー(チェンバロ)(1〜4)
  ロベルト・ヒル(チェンバロ)(4)
  ラインハルト・ゲーベル指揮
   ムジカ・アンティカ・ケルン
    録音 1986年6月(1〜3)
        1986年5月(4)

 オリジナル楽器のオーケストラ、ムジカ・アンティカ・ケルンのバッハです。
 ブランデンブルク協奏曲第1番はコルノ・ダ・カッチャ(狩猟ホルン)を2本使っていますのでかなり太い響きのナチュラルホルンです。冒頭から異様なほどの響きで始まります。またテンポも速く、ホルンの演奏が入るとゲシュトップの金属音で遠慮なくバリバリ吹いていますので大変面白い演奏です。このホルンが目立ちますのでバロックオーボエはおとなしく聞こえています。ゲーベルのヴァイオリン(ヴァイオリーノ・ピッコロ)は第3楽章で強いタッチの強烈な演奏をしています。第4楽章のメヌエットは踊るメヌエットのような演奏になっています。第1トリオのオーボエとファゴットは優雅な響きが微笑ましいです。中間部のポロネーズはテンポが速く急ぎ旅のようです。第2トリオのホルンとオーボエの演奏はホルンの大きな響きと閉止音の金属的な響きが度々出ますので印象に残ります。なおアンドリュー・ジョイはケルン放送交響楽団の首席ホルン奏者でムジカ・アンティカ・ケルンのメンバーです。
 ブランデンブルク協奏曲第2番は古いクラリーノ・トランペットでナチュラル・トランペットですから演奏は難しいでしょう。このやわらかな響きのトランペットにはバロックオーボエも合うでしょう。第3楽章ではトランペットの高域の音が飛び交いますので華やかです。演奏は素晴らしいの一言につきます。
 ブランデンブルク協奏曲第3番はテンポの速い演奏です。第2楽章のアレグロはプレストのような速さです。これはこれで弦楽の腕のみせどころでしょう。
 管弦楽組曲第1番は序曲と6つの舞曲からなる組曲です。2本のオーボエとファゴット、そして弦楽と通奏低音によります。チェンバロは2台使っています。


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