ジョルジュ・バルボトゥ
モーツァルト/協奏交響曲変ホ長調K297b、ロンド変ホ長調 |
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CD(ERATO B23D−39141〜44)4枚組
モーツァルト/管楽器のための協奏曲全集
CD1
1.フルート協奏曲第1番ト長調K313
2. 〃 第2番ニ長調K314
3.フルートと管弦楽のためのアンダンテ
ハ長調K315
4.フルートと管弦楽のためのロンド
ニ長調K.Anh184
ジャン=ピエール・ランパル(フルート)(1〜4)
テオドール・グシュルバウアー指揮(1〜3)
ウィーン交響楽団(1〜3)
ジャン=ピエール・ランパル指揮
イギリス室内管弦楽団(4)
録音 1965年(1〜3)
CD2
1.フルートとハープのための協奏曲ハ長調K299
2.クラリネット協奏曲イ長調K622
ジャン=ピエール・ランパル(フルート)(1)
リリー・ラスキーヌ(ハープ)(1)
ジャック・ランスロ(クラリネット)(2)
ジャン=フランソワ・パイヤール指揮
パイヤール室内管弦楽団
録音1963年6月5〜7日
CD3
モーツァルト/ホルン協奏曲全集
1.ホルン協奏曲第1番ニ長調K412
2.ホルン協奏曲第2番変ホ長調K417
3.ホルン協奏曲第3番変ホ長調K447
4.ホルン協奏曲第4番変ホ長調K495
5.ホルンのためのロンド変ホ長調K371
6.イングリッシュ・ホルンのための
アダージョ ハ長調K580a
ピエール・デル・ヴェスコーヴォ(ホルン)(1〜4)
ジョルジュ・バルボトゥ(ホルン)(5)
ジャン=ポール・ゴイ(イングリッシュ・ホルン)(6)
ジャン=フランソワ・パイヤール指揮
パイヤール室内管弦楽団(1〜4)
テオドール・グシュルバウアー指揮
バンベルク交響楽団(5)
アルミン・ジョルダン指揮
ローザンヌ室内管弦楽団(6)
録音1970〜71年頃
1969年(5)
CD4
1.オーボエ協奏曲ハ長調K314
2.ファゴット協奏曲変ロ長調K191
3.管楽器のための協奏交響曲変ホ長調K297b
ピエール・ピエルロ(オーボエ)(1&3)
ポール・オンニュ(ファゴット)(2&3)
ジャック・ランスロ(クラリネット)(3)
ジョルジュ・バルボトゥ(ホルン)(3)
ウィーン・バロック合奏団(1)
パイヤール/パイヤール室内管弦楽団(1)
テオドール・グシュルバウアー指揮
バンベルク交響楽団(2&3)
録音 1963年6月(1)
1969年1月(2&3)
モーツァルトの管楽器のための協奏曲全集です。ソリストはフランスの名演奏家たちです。
CD1
フルート協奏曲第1番はジャン=ピエール・ランパルのフルートです。この作品の代表的な演奏です。ランパルのフルートでこの作品を聴くと、まさにモーツァルトのフルート協奏曲です。LPから楽しんだのこの協奏曲はランパルの名演が素晴らしいです。3つの楽章で聴かれるフルートのカデンツァはランパルのうまさが光ります。
フルート協奏曲第2番はオーボエ協奏曲ハ長調をニ長調にしてフルートの響きをよくしたものだそうです。ランパルのフルートで聴くとこの第2番の美しい響きが素晴らしいです。第1楽章のカデンツァも素晴らしい演奏です。第2楽章の美しい演奏はウィーン交響楽団の良い響きと共に絶品です。カデンツァもきれいな演奏です。第3楽章は快適なテンポで見事な演奏です。カデンツァもきれいな演奏です。ランパルの演奏は素晴らしいです。
「フルートと管弦楽のためのアンダンテ」はランパルのフルートです。これもオーケストラの響きの良さもあり、見事な演奏です。カデンツァもきれいな演奏です。
「フルートと管弦楽のためのロンド」はランパルのフルートと指揮でイギリス室内管弦楽団との共演です。勢いのある演奏です。これはランパルのフルートにも力が入っています。見事な演奏です。
CD2
フルートとハープのための協奏曲はジャン=ピエール・ランパルのフルート、リリー・ラスキーヌのハープによる演奏です。何といっても、この作品はこの二人の演奏が最高のものです。第1楽章からフルートとハープの美しい響きが輝いています。パイヤール指揮のオーケストラの響きの良さも素晴らしいです。カデンツァはハープ伴奏のフルート・ソロが大変きれいな演奏です。第2楽章は穏やかに、美しい響きが素晴らしいです。カデンツァはハープが良い響きで途中からフルートが入ります。見事な演奏です。第3楽章はオーケストラの響きの良さもあり、フルートとハープの素晴らしい演奏が光ります。ここのカデンツァも見事な演奏です。これは素晴らしい名演です。
クラリネット協奏曲はジャック・ランスロのクラリネットによる演奏です。この作品はモーツァルト晩年の傑作です。第1楽章は前奏からホルンの響きが印象的です。クラリネットが始まると落ち着いた響きになります。ランスロの美しいクラリネットが響き渡ります。第2楽章のアダージョは名曲です。オーケストラと共にクラリネットが美しい主題を歌います。第3楽章はオーケストラの華やかな響きと共に、クラリネットが快適に歌います。ランスロのクラリネットは素晴らしい演奏です。
CD3
モーツァルトのホルン協奏曲全集はフランスの名手ピエール・デル・ヴェスコーヴォのホルン・ソロです。1950年代のような明るい音色ではなく、1970年代からのフランスのホルンの音色の変化と共にこの演奏も変わってきたのでしょう。ヴィブラートも極端なものではなく大変聴きやすいものです。
ホルン協奏曲第1番はやわらかく美しい響きのホルンでレガートのきれいな演奏はヴェスコーヴォらしいホルン演奏です。第2楽章の流麗なホルンは見事なものです。パイヤールの指揮と共にこれぞモーツァルトといえそうな名演です。
ホルン協奏曲第2番は弦楽の響きの良さ、管楽器の美しい響きと共に、ヴェスコーヴォの美しいホルンが始まります。レガートのきれいな演奏のホルンが流れます。まさにモーツァルトのお手本といえるでしょう。第2楽章はオーボエに始まる穏やかなテンポ、美しいホルンの響きが素晴らしいです。第3楽章のロンドも軽やかなホルンで素晴らしい演奏です。
ホルン協奏曲第3番はクラリネットとファゴットが入る独特の響きのオーケストラの中でホルンが明るく響きます。ヴェスコーヴォのホルンが生き生きとした響きに聞こえます。流麗なホルンが実にきれいです。これぞ3番の演奏といえそうです。カデンツァはオリジナルでこれは実にきれいな演奏です。第2楽章のロマンスはホルンの美しい響きが素晴らしいです。ロマンティックな演奏です。第3楽章は快適なテンポできれいな演奏です。そして力強いホルンも聴かれます。これは素晴らしいです。
ホルン協奏曲第4番は重厚なオーケストラの響きと共に始まります。ホルンのソロの響きの良さ、オーケストラの良い響き、この4番独特の響きは素晴らしいです。展開部のホルンの豊かな響きは見事なものです。カデンツァの力強い演奏はハイトーンまで使う見事なものです。第2楽章のロマンスは第3番同様大変きれいな演奏です。オーケストラの響きの良さもあって、ホルンの美しい響きが引き立ちます。第3楽章のロンドは速めのテンポで軽快な演奏です。聴いていると楽しくなります。コーダ前のカデンツァはありません。これは素晴らしい演奏です。
ホルンのためのロンドはバルボトゥのホルンです。オーケストレーションが誰のものかは不明ですが、明るい響きの見事な演奏です。バルボトゥのホルンを満喫できる演奏です。流麗な演奏が見事です。カデンツァはゲシュトップ奏法も使うきれいな演奏です。名演です。
イングリッシュ・ホルンのためのアダージョはジャン=ポール・ゴイのイングリッシュ・ホルン(コール・アングレ)演奏です。アルミン・ジョルダンの指揮でこのモーツァルトは楽しそうで優雅な演奏です。
CD4
オーボエ協奏曲ハ長調はピエール・ピエルロのオーボエです。フルート協奏曲第2番の原曲でハ長調です。オーボエの魅力たっぷりの演奏です。第1楽章の美しい響きは見事です。カデンツァも素晴らしい演奏です。第2楽章も圧倒的なオーケストラの響き、力強いオーボエと見事な演奏です。カデンツァもきれいです。第3楽章はフルートとは異なる魅力を感じます。まさにオーボエ協奏曲の魅力たっぷりの演奏です。
ファゴット協奏曲変ロ長調はポール・オンニュのバスーン(ファゴット)による名演が光ります。グシュルバウアーの指揮による演奏はモーツァルトの魅力を感じさせる見事なものです。オンニュのバスーンはやわらかで明るいフランスの管楽器の魅力があります。オーケストラもよい響きです。カデンツァも素晴らしい演奏です。第2楽章の穏やかな演奏は低音が良い響きです。これは見事な演奏です。第3楽章は優雅な響きです。バスーンの細やかな主題は見事な演奏です。オンニュの素晴らしい演奏がたっぷり楽しめます。
管楽器のための協奏交響曲はオーケストラがドイツの楽団ですが、フランスのソリストとの相性はよくて、明るい響きのモーツァルトです。第1楽章の前奏から素晴らしい響きです。4つの管楽器が入るとランスロのクラリネット、ピエルロのオーボエ、そして明るいホルンのバルボトゥなど素晴らしい響きが聴かれます。オンニュのバスーンもよい響きです。後半のホルンやクラリネットの響きが素晴らしいです。カデンツァは4つの管楽器が見事な演奏です。第2楽章はそれぞれの楽器がソロを演奏するもので、大変素晴らしい演奏です。オーケストラも厚い響きです。バスーンの響きもまた素晴らしいです。バルボトゥのホルンもきれいな響きです。感動的な演奏です。第3楽章はさわやかな演奏です。ソロ楽器の美しい響きはホルンやバスーンも見事です。ピエルロのオーボエが引き立つこの楽章はランスロのクラリネットと共に明るい響きです。ホルンとバスーンの和音も見事です。この名演奏で聴くと、この作品はモーツァルトの傑作だと思わずにはいられません。 |
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