デイル・クレヴェンジャー

ニールセン/木管五重奏曲(1996)
CD(AFFINIS ASR-015)

第8回アフィニス夏の音楽祭
1.マルティヌー/九重奏曲第2番(1959)
2.ヘンデル/合奏協奏曲第5番ニ長調Op6−5
3.ニールセン/木管五重奏曲Op43

 アフィニス・アンサンブル
 九鬼明子(ヴァイオリン)(1)
 リークォ・チャン(ヴィオラ)(1)
 末永真理(チェロ)(1)
 ブラッドリー・オブランド(コントラバス)(1)
 津村 瑞(フルート)(1)
 加藤仁礼(オーボエ)(1)
 滝沢誠友(クラリネット)(1)
 ジェラルド・コーリー(ファゴット)(1)
 中澤裕士(ホルン)(1)
 弦楽合奏団(2)
 河野俊子(フルート)(3)
 木立 至(オーボエ)(3)
 高尾哲也(クラリネット)(3)
 渡邉聖子(ファゴット)(3)
 デイル・クレヴェンジャー(ホルン)(3)
 録音 1996年8月28日(1&2)
     JTアートホール アフィニス・ライヴ
     1996年8月29日(3)
     カザルス・ホール・ライヴ

 1996年の第8回アフィニス夏の音楽祭、東京の演奏会ライヴ録音です。国内オーケストラからの参加者と講師の先生とのアンサンブルです。
 マルティヌーの九重奏曲第2番は1959年の作品。木管五重奏と弦楽四重奏の組み合わせで第2ヴァイオリンの代わりにコントラバスが入ります。第1楽章はポコ・アレグロで木管と弦楽の素晴らしいアンサンブルが聞かれます。第2楽章アンダンテは弦楽に始まり、やがて木管が加わります。そしてホルンのソロがきれいに入ります。後半では木管五重奏の良い響きが聴かれます。第3楽章アレグレットは軽快な弦楽にのって木管が明るく歌います。良い演奏です。
 ヘンデルの合奏協奏曲第5番は弦楽合奏とチェンバロによる演奏です。緩急が交互に6つの楽章が演奏されます。ヘンデルのコンチェルト・グロッソの素晴らしい響きが流れます。第5楽章のアレグロは勢いのある演奏が大変素晴らしいです。
 カール・ニールセンの木管五重奏曲は3つの楽章で構成されています。ホルンは講師のデイル・クレヴェンジャーです。第1楽章「アレグロ・ベン・モデラート」ホルンの哀愁的な主題が冒頭から歌われます。クレヴェンジャーのホルンが素晴らしい響きです。ニールセン独特の木管のユニゾーンがきれいです。この作品は大変雄大さを感じさせるもので、小さなシンフォニーのようです。ホルンとファゴットが良い響きを出しています。第2楽章「メヌエット」は楽しそうに始まります。クラリネットとファゴットが対話するように歌うのがきれいです。第3楽章はアダージョに続いて主題と11の変奏になります。ホルンの第1変奏はクレヴェンジャーの素晴らしい演奏が聴かれます。第6変奏のアンダンティーノがきれいです。第7変奏はファゴットのソロ、第9変奏がホルンのソロです。クレヴェンジャーの華麗な演奏が高らかに響きます。コーダの明るい木管の響き、これは大変な名演奏です。


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