安土 真弓
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CD(EMI EKLD 0268)2枚組
バッハ/ブランデンブルク協奏曲全集
CD1
1.ブランデンブルク協奏曲第1番ヘ長調BWV1046
2. 〃 第2番ヘ長調BWV1047
3. 〃 第3番ト長調BWV1048
CD2
4.ブランデンブルク協奏曲第4番ト長調BWV1049
5. 〃 第5番ニ長調BWV1050
6. 〃 第6番変ロ長調BWV1051
ユン・キョンヒ(ヴァイオリン)(1)
青山 聖樹(オーボエ)(1&2)
森 明子(オーボエ)(1
イム・スミ(オーボエ)(1
金星 眞(ホルン)(1&2)
安土真弓(ホルン)(1)
河村幹子(ファゴット)(1)
チョン・ヨンウ(ヴァイオリン)(2)
ステファーヌ・レティ(フルート)(2&4)
キム・ユミ(ヴァイオリン)(4)
イ・ソヨン(フルート)(4&5)
クォン・サンヒ(ヴァイオリン)(5)
小倉貴久子(チェンバロ)(1〜8)
ウィ・チャンジュ(ヴィオラ)(6)
チェ・スンヨン(ヴィオラ)(6)
キム・ミン指揮
韓国室内アンサンブル
録音 2003年10月
韓国室内アンサンブルのブランデンブルク協奏曲です。ソリストに日本の演奏家が起用されていて、その中に学生時代の安土真弓さんや現在オーケストラ・アンサンブル金沢の首席ホルン奏者の金星眞さんの名がありました。そしてブランデンブルク協奏曲第2番はトランペットでなはなく、ホルンでソロを演奏しています。
第1番は2本のホルン、3本のオーボエ、ファゴットとヴァイオリンがソロ楽器になります。第1楽章は程よいテンポで2本のホルンが冒頭から鳴り響きます。3本のオーボエとファゴットもよく響きます。金星眞と安土真弓のホルンは実に滑らかに演奏しています。第2楽章ではオーボエとファゴットとヴァイオリンのアンサンブルが大変きれいです。第3楽章のアレグロでは3本のオーボエと2本のホルンが明るく響いています。ヴァイオリンのソロもきれいです。オーボエとホルンの響きが大変素晴らしい。第4楽章のメヌエットはやや速めのテンポで演奏しています。第1トリオでは3本のオーボエとファゴットの響きがきれいです。中間部のポロネーズも速めのテンポで演奏していました。第2トリオのホルンは滑らかで大変素晴らしい演奏をしています。オーボエとの掛け合いも素晴らしいです。
第2番ではトランペットのパートをホルンで演奏しています。トランペットよりもオクターブ低いですから優しい響きです。金星の見事なホルン演奏が光ります。ヴァイオリンとフルートのソロもきれいに響きます。第2楽章は通奏低音と共にヴァイオリン・ソロとオーボエ、フルートのトリオがよい響きです。第3楽章はホルンの高音がきれいです。オーボエとフルートも素晴らしい演奏です。これはまるでホルン協奏曲のようです。
第3番は弦楽合奏とチェンバロだけの演奏です。第1楽章は速めのテンポで厚みのある演奏が聞かれます。第2楽章:アダージョでは短いヴァイオリンのカデンツァが挿入されています。第3楽章のアレグロは速いテンポの弦楽の演奏が素晴らしい。
第4番は2本のフルートが華やかに演奏しています。ヴァイオリンがソロ楽器に加わります。3つの楽器が作り出す響きがきれいです。第2楽章は2本のフルートが哀愁的な主題を歌います。良い響きです。第3楽章のプレストは2本のフルートのユニゾーンとヴァイオリンの作り出す響きが素晴らしいです。
第5番はフルート、ヴァイオリンとチェンバロがソロ楽器になります。序奏の弦楽の美しさ、イ・ソヨンのフルートがきれいです。クォン・サンヒのヴァイオリンと小倉貴久子のチェンバロも素晴らしく、第1楽章後半では長いカデンツァがチェンバロだけで演奏されます。第2楽章はチェンバロのアルペッジョに続くヴァイオリンとフルートのやわらかな響きがきれいです。この2つの楽器が溶け合うような響きが素晴らしいです。その中でチェンバロの響きもきれいに聞こえます。第3楽章の跳ねるようなリズムはヴァイオリンとフルートの息の合った演奏が見事です。チェンバロも目まぐるしく演奏します。よい演奏です。
第6番はヴィオラ2、ヴィオラ・ダ・ガンバ2、チェロ、コントラバスとチェンバロだけによるいわば中低音楽器だけによる演奏ですが、ここではガンバを使っていませんのでチェロがそのパートを演奏しているようです。第1楽章はヴィオラとチェロがシンコペーションの主題を演奏しています。程よいテンポで演奏していますので癒されます。第2楽章はヴィオラとチェロが美しい主題を流麗に演奏しています。第3楽章はフーガのように追いかけてゆく主題が繰り返されています。そのアンサンブルの美しさは素晴らしいものです。 |
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