クリストフ・エス

トリグヴェ・マドセン/ホルン作品集(2012)
CD(GENUIN GEN-12252)

トリグヴェ・マドセン/ホルン作品集
1.ホルン・ソナタOp24
2.サイの夢Op92〜無伴奏ホルンのための
3. ホルン三重奏曲Op110
4. ホルン五重奏曲Op145
5. アイネ・クライネ・ヤクトムジーク
  (小さな狩りの音楽)
6. ホルン協奏曲Op45

  クリストフ・エス(ホルン)
  ボリス・クズネツォフ(ピアノ)(1&3)
  コルビニアン・アルテンベルガー(ヴァイオリン)(3)
  ツェムリンスキー四重奏団(4&5)
  ティモ・シュタイニンガー(ホルン)(5)
  セバスティアン・テヴィンケル指揮(6)
   バンベルク交響楽団(6)
 録音2012年3月25日、5月28、29日(1〜5)
    2012年4月18日(6)

  クリストフ・エスはバンベルク交響楽団の首席ホルン奏者です。トリグヴェ・マドセン(1940〜)はノルウェーの作曲家でこれらのホルン作品はほとんどがノルウェーの名ホルン奏者、フロイディス・リー・ヴェクレのために書かれています。
  ホルン・ソナタは1978年の作で、3つの楽章からなりホルンとピアノのぶつかりあいのような作品です。ピアノパートの劇的な表現はまるでシューベルトの歌曲のようです。ホルンの主題の美しさもまた格別です。19世紀の作品と思えるような素晴らしい作品です。クリストフ・エスの演奏によってヴェクレとはことなる作品の魅力の発見があります。第3楽章のピアノもまた聞きものでしょう。ホルンのカンタービレも絶品。
  「サイの夢」は無伴奏ホルンのための作品で1994年の作、フラッタータンギングを使う小品です。ヴェクレの演奏との聞き比べも面白いです。
  ヴァイオリン、ホルンとピアノのための三重奏曲は1998年の作でこの曲もヴェクレのための書かれています。後期ロマン派風の作品で3つの楽章からできています。ブラームスをかなり意識したような作品で大変美しい響きが流れます。エスのホルンも素晴らしい。
  ホルン五重奏曲は2010年の作品で、編成がホルン、ヴァイオリン、2つのヴィオラとチェロですからモーツァルトのホルン五重奏曲と同じです。作風もモーツァルトをかなり意識したものです。第3楽章はモーツァルト風のロンドというくらいの楽しいアレグロになっています。
  アイネ・クライネ・ヤクトムジークは2本のホルンと弦楽四重奏のための作品で2011年に初演されました。3分あまりの小品です。
  ホルン協奏曲は1984年にヴェクレのために作曲されました。3つの楽章からなりリヒャルト・シュトラウスのホルン協奏曲のように美しい作品です。初めて聞いても違和感のないロマン派の作品のような名曲です。第3楽章はロンド楽章ともいえる楽しい曲で短いカデンツァも挿入されます。


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