ダグラス・ヒル

ヒンデミット/ホルン・ソナタ変ホ長調、他
CD(CRYSTAL RECORDS CD670)

ホルンのための現代作品集
1.ヒンデミット/ホルン・ソナタ変ホ長調(1943)
2.ハミルトン/ソナタ・ノットゥルナ(1965)
3.パーシケッティ/ソロ・ホルンのための寓話
4.マスグレイヴ/ホルンとピアノのための音楽
5.ダグラス・ヒル/ソロ・ホルンのための
             キャラクター小品集
6.   〃   /ソロと8本のホルンのための抽象
7.   〃   /「レイド・バック」
    (ホルンのためのひとり言ジャズより)

  ダグラス・ヒル(ホルン)(1〜7)
  カレン・ザクゼク・ヒル(ピアノ)(1、2&4)
  ゲネ・ヤング/ホルン・アンサンブル(6)
  録音 1984年

 ダグラス・ヒルのホルンのための現代作品集です。ヒンデミットのソナタはアルトホルンのためのソナタです。第4楽章に入るピアニストとの対話は省略されています。演奏はやわらかなホルンでジョン・バロウズを聞いているかのようです。
 ハミルトンのソナタ・ノットゥルナは1965年の作品です。かなりの現代作品でピアノも難解な部分があります。パーシケッティの「ソロ・ホルンのための寓話」は独奏ホルンのための作品で自由な形式で即興作品のように感じられます。最近演奏されるようになったようです。
 マスグレイヴの「ホルンとピアノのための音楽」は1967年の作品でバリー・タックウェルのために作曲されています。マスグレイヴはホルン協奏曲もタックウェルのためにに書いています。この「ホルンとピアノのための音楽」は技法としては特に変わった要求はなくてゲシュトップを使うくらいです。聞いているとタックウェルが吹いているようにも聞こえてくるのが不思議です。
 ダグラス・ヒルの「ソロ・ホルンのためのキャラクター小品集」は4つの小品による組曲です。「ソロと8本のホルンのための抽象」はホルン・アンサンブルがオルガンのように響く冒頭が面白いです。この抽象という標題からも想像できますが、あらゆる技法を使ったホルンの響きを出しています。
 最後のソロホルンによるジャズはダグラス・ヒルによる即興演奏です。Jazz Soliloquies(ひとり言ジャズ)というのも面白いですがその中から「レイドバック(Laid back)」を演奏しています。リラックスという意味のようです。


トップへ
戻る
前へ