ローラント・ホルヴァート

ホルンとピアノのための音楽第2集/モーツァルト/ホルン協奏曲第3番
CD(ARICORD CDA−18411)

ホルンとピアノのための音楽第2集
1.モーツァルト/ホルン協奏曲第3番変ホ長調
2.メンデルスゾーン/葬送行進曲ホ短調Op62ー3
3.  〃   /ロンド・カプリチオーソ ホ長調Op14
.ラヴェル/亡き王女のためのパヴァーヌ
       (ホルヴァート編)
5.アディンセル/ワルソー・コンチェルト
6.J・シュトラウス/皇帝円舞曲Op437 
       (ホルヴァート編)
  ローラント・ホルヴァート(ウィンナ・ホルン)
              (1、4&6)
  ヨーゼフ・シャリンガー(ピアノ)(1〜6)
   録音1990年代

 ウィーン・フィルのホルン奏者ローラント・ホルヴァートによるアルバムです。ホルンとピアノのための作品が3曲、ピアノ作品が3曲収録されています。
 モーツァルトのホルン協奏曲第3番をウィンナホルンで録音しているのはヘーグナーが最初でホルヴァートは2人目です。ホルヴァートの演奏は第1楽章から魅力的なホルンが流れます。カデンツァも素晴らしく、第2楽章のロマンスも流麗な演奏です。第3楽章のロンドも滑らかで見事な演奏です。
 メンデルスゾーンの「葬送行進曲ホ短調」は無言歌集第5巻Op62の第3曲です。なお、この第5巻の第6曲が名曲「春の歌」です。ロンド・カプリチオーソOp14は1824年の作品です。シャリンガーのピアノ演奏の素晴らしさがあります。
 ラヴェルの「亡き王女のためのパヴァーヌ」はピアノ曲からのラヴェルの編曲があまりにも有名でホルンのソロがきれいな曲です。このホルヴァートの編曲は最初オクターブ低い音からホルンを吹いていますのでびっくりですが、ホルヴァートの編曲はピアノ曲からのオリジナルで面白いです。他の録音との比較も楽しいかもしれません。
 アディンセルの「ワルソー・コンチェルト」は映画音楽から有名になったものですが、ここではピアノのソロで演奏されています。冒頭から悲劇的な主題が流れてきます。
 ヨハン・シュトラウスの「皇帝円舞曲」は有名なオーケストラ作品ですから、この曲をホルンとピアノのために編曲というのはかなり無理があるようにも思いますがホルヴァートは数え切れないほどこの作品をオーケストラで演奏しているでしょうから、これをホルンで吹いてみたかったのでしょう。カットなしで全曲を演奏していますが管楽器や弦楽器の主題を気持ちよさそうにホルンで吹いています。これはこれで大変面白い趣向です。ホルヴァート先生やってくれます。


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