ウルリヒ・ヒューブナー

テレマン/2つのホルンのための協奏曲ヘ長調TWV52:F4
CD(cpo 999 951-2)

テレマン/協奏曲集:第8集
1.2つのフルート、ファゴット、弦楽と
  通奏低音のための協奏曲イ短調TWV53:a1
2.トランペット、2つのオーボエと
  通奏低音のための協奏曲ニ長調TWV43:D7
3.2つのシャリュモー、2つのファゴットと
  通奏低音のための協奏曲ハ長調TWV52:C1
4.オーボエ、2つのヴァイオリンと
  通奏低音のための協奏曲ニ長調TWV51:D5
5.2つのホルン、弦楽と通奏低音のための
     協奏曲ヘ長調TWV52:F4
6.オーボエ・ダモーレ、弦楽と
  通奏低音のための協奏曲ト長調TWV51:G3

 カール・カイザー(トラベルソフルート)(1)
 ミヒャエル・シュナイダー(トラベルソフルート)(1)
 マリタ・シャール(ファゴット)(1)
 ハンネス・ルックス(トランペット)(2)
 ロレンツォ・コッポラ(シャリュモー)(3)
 ティンダロ・カプアーノ(シャリュモー)(3)
 ハンス・ペーター・ウェスターマン(オーボエ)(4)
 ウルリヒ・ヒューブナー(ナチュラルホルン)(5)
 イェルク・シュルテス(ナチュラルホルン)(5)
 ルイズ・バウムガルトル(オーボエ・ダモーレ)(6)
 カメラータ・ケルン(2&4)
 ミヒャエル・シュナイダー指揮
 ラ・スタジオーネ・フランクフルト(1、3、5&6)
 録音 2010年2月(1&6)
     2011年1月(2、3&4)
     2009年2月(5)

 テレマンの協奏曲集の第8集です。ドイツの古楽器団体による演奏です。
 「2つのフルート、ファゴット、弦楽と通奏低音のための協奏曲イ短調TWV53:a1」は「レンテメント」「ヴィヴェメント」「ルーレ」「ヴィヴェメント」の4つの楽章で構成されています。2つのフルートとファゴットがトリオを奏でながら演奏しています。遅いテンポの第1楽章、ヴィヴァーチェのような第2楽章と華やかな演奏です。踊るような第4楽章は聞きものです。
 「トランペット、2つのオーボエと通奏低音のための協奏曲ニ長調TWV43:D7」はトランペットをソロにした四重奏曲です。2つのオーボエと通奏低音のファゴットがハーモニーを奏でます。「ラルゴ」「ヴィヴァーチェ」「シチリアーノ」「ヴィヴァーチェ」の4つの楽章で構成されています。第2楽章の華麗な演奏は素晴らしいものです。「シチリアーノ」は2つのオーボエと通奏低音の演奏です。第4楽章「ヴィヴァーチェ」は華やかな響きがきれいです。
 「2つのシャリュモー、2つのファゴットと通奏低音のための協奏曲ハ長調TWV52:C1」は「ドルチェ」「アレグロ」「ラルゴ」「アレグロ」の4つの楽章で構成されています。バセットホルンのような音色のシャリュモーとファゴットが低音楽器のために重い響きの第1楽章になっています。第2楽章と第4楽章は軽快な演奏です。
 「オーボエ、2つのヴァイオリンと通奏低音のための協奏曲ニ長調TWV51:D5」は四重奏の協奏曲です。いわばオーボエ四重奏曲になります。「グラチオーソ」「ヴィヴァーチェ」「アダージョ」「スケルツァンド」の4つの楽章で構成されています。第2楽章ではオーボエが目まぐるしく動きます。「アダージョ」は癒しの音楽、第4楽章は明るいオーボエの歌がきれいです。
 「2つのホルン、弦楽と通奏低音のための協奏曲ヘ長調TWV52:F4」はナチュラルホルンの響きがきれいなヘ長調です。第1楽章「グラーヴェ」は序奏の部分で、第2楽章「アレグロ」が聞かせどころです。ホルンの対話のような演奏が素晴らしいです。第3楽章「ラルゴ」は弦楽と通奏低音のみの演奏、第4楽章「ヴィヴァーチェ」は2つのホルンが狩りのホルンのように軽快な演奏になります。ホルンの楽しさがあります。
 「オーボエ・ダモーレ、弦楽と通奏低音のための協奏曲ト長調TWV51:G3」は「ソアヴェ」「アレグロ」「アダージョ」「ヴィヴァーチェ」の4つの楽章で構成されています。優しい音色のオーボエダモーレの歌はなんともいえないです。第2楽章はオーボエのように目まぐるしく動きます。第3楽章は哀愁的な歌になります。そして第4楽章の速いテンポの超絶技巧は見事なものです。16分を超える大作です。


トップへ
戻る
前へ
次へ