デニス・ブレイン

ブリテン/セレナードOp31(1953)
CD(ECCA  476 8470)

1.ブリテン/テノール、ホルンと
       弦楽のためのセレナードOp31
2. 〃   /イリュミナシオンOp18
3. 〃   /夜想曲Op60
  デニス・ブレイン(ホルン)(1)
  バリー・タックウェル(ホルン)(3)
  ピーター・ピアーズ(テノール)(1〜3)
  ユージン・グーセンス指揮
    ロンドン新交響楽団(1&2)
  ベンジャミン・ブリテン指揮
     ロンドン交響楽団(3)
  録音 1953年11月(1&2)(モノラル録音)
      1959年9月(3)(ステレオ録音)

  ブリテンがピアーズとデニス・ブレインのために書いた大変珍しい組み合わせ(テノール、ホルンと弦楽のための)のセレナードです。第1曲:プロローグと第8曲:エピローグはホルン独奏のために書かれ、しかも自然倍音だけで演奏するというものです。そのため高いB♭付近の音が不安定になり調子っぱずれの音が出ます。初めて聴くと違和感があるのですが、これが何度も聴くうちに快感になってきます。ノクターン、エレジー、賛歌など超絶技巧のホルンが聞かれます。円熟期のピアーズの歌唱の魅力はなんといっても素晴らしいものです。1944年にはブリテン/ボイド・ニール合奏団との共演で録音していましたが、アレキサンダーに代えたこの2度目の録音は2人の甘い響きと歌声がこれ以上望めない名演奏を生みました。
  「イリュミナシオン」はフランスのランボーの詩に作曲したものでテノールと弦楽のみで演奏され、10曲で構成されています。ブリテンの弦楽作品の魅力もまたこにあります。グーセンスの指揮で歌うピアーズの歌唱はさすがに素晴らしいものです・
 夜想曲はテノール、7つの楽器と弦楽のための曲です。8つの部分からなりホルンのソロが入るのは4曲目です。イングリッシュホルンやハープのソロなどそれぞれの小品にソロ楽器が入ります。ここではバリー・タックウェルがホルンを吹いています。ブレインは夜想曲の録音がありませんでした。


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