ノルベルト・ハウプトマン

モーツァルト/ホルン協奏曲全集
LP(RCA RCL−8054)

モーツァルト/ホルン協奏曲全集
1.ホルン協奏曲第4番変ホ長調K495
2.ホルン協奏曲第1番ニ長調K412&514
3.ホルン協奏曲第2番変ホ長調K417
4.ホルン協奏曲第3番変ホ長調K447

  ノルベルト・ハウプトマン(ホルン)
  トマス・ヴィルヴラント指揮
   ベルリン室内アカデミー管弦楽団
   録音 1980年4月&9月

 これはハウプトマンのモーツァルト初録音です。バックはヴィルヴラントが80年に創設した室内楽団ですが、メンバーはほとんどベルリン・フィルの団員ということです。ヴィルヴラントは4年間カラヤンのアシスタントをしていたそうです。
  ホルン協奏曲第4番はハウプトマン独特の滑らかな演奏があります。そのレガート奏法の見事なことはいうまでもなく流麗そのものです。カデンツァはザイフェルトと同様にマンフレート・クリエールの作ですが、ザイフェルトの演奏とは異なるカデンツァを演奏しています。第2楽章のきれいな響きも素晴らしく、第3楽章:ロンドの勢いのある演奏もまた聞きものでしょう。
 第1番は弦楽の美しい響きの中にホルンが明るく流れます。まさにモーツァルトで、天国的な世界が広がります。第2番は弦楽の響きのよさ、流麗なホルンが素晴らしく、第3楽章:ロンドの狩のホルンを楽しむような演奏もまた見事です。
 第3番は最も力の入った演奏で勢いにあふれ流れるように、そしてメリハリのある演奏です。音に深みのあるホルンはドイツのホルン奏者の中でも特筆すべきものです。ここでもマンフレート・クリエール作のカデンツァを吹いています。第2楽章のロマンティックな演奏は素晴らしく、第3楽章の力強い響きも聞きものです。 


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