オリヴィエ・ダルベレイ

ブラームス/ホルン三重奏曲変ホ長調、他
CD(CHALLENGE CLASSICS CC72770)

ホルンのための室内楽作品集
1.ジャン=リュック・ダルベレイ/Ori
2.ケクラン/4つの小品
3.ステファン・ワース/Lunules electriques
4.ブラームス/ホルン三重奏曲変ホ長調Op40

オリヴィエ・ダルベレイ(ホルン)(1〜4)
ノエル=アンネ・ダルベレイ(ヴァイオリン)(1、3&4)
       〃        (ヴィオラ)(2)
ベンジャミン・エンゲリ(ピアノ)(2&4)
 録音 2017年5月22〜24日
  チューリッヒ放送スタジオ

 オリヴィエ・ダルベレイのアルバムです。このアルバムでは妹のノエル=アンネとの共演になります。
 ジャン=リュック・ダルベレイ(1946〜)の「Ori」とは冬の星座「オリオン座」のことです。オリオン座の星を音楽にしたそうでホルンとヴァイオリンで演奏されます。ベテルギウス、リゲル、三ツ星やオリオン星雲などはどの演奏で表現しているかなど想像してみるのも楽しいです。ホルンにはあらゆる技巧が要求されています。
 シャルル・ケクラン(1867〜1950)の4つの小品はホルン、ヴァイオリンとピアノのための作品ですが、この録音ではヴィオラ版で演奏しています。4つの楽章で構成されています。第1曲:アンダンテはヴィオラによって美しい主題が演奏されて、ホルンが対話してきます。ロマンティックな作品です。第2、第3曲もヴィオラの美しい響きとホルンの対話が素晴らしい。第4曲のスケルツァンドも楽しそうです。
 ステファン・ワース(1975〜)はスイスの作曲家「Lunules electrique」は意味がよくわかりませんが「Lunules」とは爪の白い半月の部分のことです、ホルンとヴァイオリンによって演奏されています。ダルベレイ兄妹の息の合った演奏が素晴らしいです。テクニックも難しい奏法が要求されます。
 ブラームスのホルン三重奏曲は第1楽章からバランスの良い演奏です。オリヴィエのホルンが明るい音色で美しい響きが流れます。レガート、スラーが実に巧みで流麗しのものです。第2楽章のスケルツォも軽やかなホルンとヴァイオリンの響きが素晴らしい。ピアノも厚い響きです。第3楽章のアダージョ・メストはやや速めのテンポで演奏しています。明るい響きの印象的な演奏になっています。第4楽章のアレグロ・コン・ブリオは勢いのある演奏が流れます。ホルンが良い響きで雄たけびのようなフレーズが印象的です。これは実に素晴らしい演奏です。よいアルバムです。


トップへ
戻る
前へ
次へ