ボリス・アファナシエフ

リムスキー=コルサコフ/ピアノ五重奏曲変ロ長調(1965)
CD(Melodia MEL CD 10 02099)

木管楽器のためのロシアの室内楽作品集
1.ルビンシテイン/ピアノ五重奏曲ヘ長調Op55
.リムスキー=コルサコフ/ピアノ五重奏曲変ロ長調

 ワレンチン・ズヴェレフ(フルート)(1)
 ウラディーミル・ソコロフ(クラリネット)(1)
 アナトリー・デミン(ホルン)(1)
 セルゲイ・クラサヴィン(ファゴット)(1)
 アレクセイ・ナセトキン(ピアノ)(1)
 アレクサンドル・コルネイエフ(フルート)(2)
 ウラディーミル・ズヴェレフ(クラリネット)(2)
 ボリス・アファナシエフ(ホルン)(2)
 ウラディーミル・ヴラセンコ(ファゴット)(2
 アレクサンドル・バフチエフ(ピアノ)(2)
 録音 1977年(1)
     1965年(2)
 
 ロシアの演奏家によるロシアの室内楽作品です。
 アントン・ルビンシテイン(1829〜1894)の「ピアノ五重奏曲ヘ長調」は1855年に書かれていました。フルート、クラリネット、ファゴット、ホルンとピアノによる五重奏で、4つの楽章で構成されています。第1楽章「アレグロ・ノン・トロッポ」はフルート、クラリネットやファゴットが主に主題を歌い、そこにホルンが応答するように明るい響きで主題を歌います。デミンのホルンはロシアのホルンの伝統的な明るいビヴラートを使う美しいホルンです。第2楽章「スケルツォ」はアレグロ・アッサイに始まります。ピアノが先導するように演奏すると木管がついていきます。楽しいスケルツォです。ホルンの明るい響きもきれいです。第3楽章「アンダンテ・コン・モト」はホルンの美しい主題で始まります。そして木管のきれいなアンサンブルが続きます。ピアノがささやくように響くのがきれいです。第4楽章「アレグロ・アパッショナート」はピアノに始まって哀愁的な主題をホルンが演奏するところもきれいです。この演奏は大変バランスのよいアンサンブルです。
 リムスキー・コルサコフ(1844〜1908)の「ピアノ五重奏曲変ロ長調」は1876年の作品。フルート、クラリネット、ファゴット、ホルンとピアノの五重奏です。木管楽器でオーボエではなくフルートが使われていますので華やかな響きになっています。第1楽章「アレグロ・コン・ブリオ」ではホルンに重要な主題を吹かせていてリムスキーのホルンへの愛着が感じられます。そして第2楽章「アンダンテ」では冒頭からホルンのソロがあってホルンとピアノのノクターンのようです。そして楽章を通してホルンが主題を吹くというほとんどホルン五重奏曲のようになっています。アファナシエフのホルンが素晴らしい。第3楽章「ロンド」はアレグレットでは木管の楽しそうな主題が流れます。ロンドBでようやくホルンのソロが聞かれますがほとんど木管が主役になっています。3つの楽章で30分の大曲です。


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